矯正したのに歯並びが戻る?後戻りしないための方法は?

歯列矯正で歯並びをきれいにすることは可能です。
しかし、そもそも「なぜ歯並びが悪いのか?」を知っておかないと、治療後に後戻りを起こしてしまい、矯正が無駄になってしまう場合も少なからずあります。

歯列矯正には、数年の期間・コストがかかります。
時間をかけた治療が無駄になってしまうことは避けたいですよね。

もちろん、歯科医師の指導を守ってしっかりと矯正期間を過ごしていけば問題はないはずです。

では、何が問題なのでしょうか。
もしも患者さんの日常習慣が原因で歯並びが悪いのであれば、日常の習慣から改善しなければ、矯正後もお口への悪影響を繰り返すことになるでしょう。

もちろん、歯科医師が矯正に入る前にしっかりと歯並びが悪くなる原因を見極めることが大切です。ですから、歯列矯正は施術例・経験の多い歯科医師に頼ることをおすすめします。

それでは、矯正前に知っておきたい「歯並びが悪くなる原因」を探っていきましょう。あわせて矯正の流れを知っていけば、これから先もきれいな歯並びを保っていけるはずです。

歯並びが悪くなる原因

先に歯並びの悪さは日常習慣が原因とお伝えしました。
しかし「生まれつき歯並びが悪い」方もいらっしゃるでしょう。

顔や背の高さといった容姿が遺伝するように、歯並びも遺伝します。お父さん似・お母さん似があるように、歯並びもどちらかに似る可能性があります。

大体ですが、先天的な要因が80%、後天的な要因が20%といわれています。
先ほど「容姿の遺伝」とお伝えしたように、歯の大きさや顎の大きさが主に関わってきます。歯は顎の骨に埋まっている状態ですから、顎の大きさやバランスが歯並びを悪くしていたとしたら、それは遺伝によるものかもしれません。

先天的な遺伝による歯並びの悪さに対して、後天的すなわち日常習慣による歯並びの悪さは何が原因かご紹介します。

①ストレス

心が落ち着かない、不安や心配で憂うつな気分になっていると、ストレス解消のために無意識のうちに歯ぎしりをする・歯を食いしばってしまうといわれます。

ストレスとは、ご自身の内外に負荷がかかっている状態です。リラックスしている状態であれば、体に力が入ることはないでしょう。つまり、ストレスにより体に余計な力が入ってしまうのです。歯ぎしりや食いしばりは顎だけに余計な力が入ってしまっていると思われがちですが、緊張が首や肩、頭、腰にまで影響を及ぼすともいわれています。
肩こりや首こり、頭痛、腰痛の原因が歯並びの悪さが原因だったとされることも少なくありません。

ストレスの解消には、自分が何にストレスを感じているのかを知ることです。そして、その原因をなくす・発散させる方法を見つけていくことが大切になってきます。
ストレスをゼロにすることは難しいかもしれませんが、軽減させていくことはできるはずです。

②飲酒や喫煙

飲酒や喫煙といった嗜好品が歯並びに影響することは、意外と思われるかもしれませんね。

飲酒はアルコール、喫煙はニコチンの大量摂取につながります。少量であればもちろん嗜好品ですが、どちらも大量に体に入れば害を及ぼします。

口腔内に限っていえば、歯や歯ぐきを弱くしてしまうため、結果的に虫歯や歯周病にかかりやすくなります。口腔環境の悪化が続き、歯が抜けたり顎の骨が弱ったりして歯並びが悪くなってしまうのです。

アルコールの過剰摂取でろれつが回らなくなってしまうと聞きますよね。
アルコールを摂取した後は口呼吸になりやすくなります。口呼吸は舌の位置を変化させてしまうほどで、噛み合わせや発声・発音にも関わってくる問題です。

ストレス発散のために飲酒や喫煙をされる方もいらっしゃると思います。ただし、度が過ぎない程度にお酒も煙草も楽しんでいきましょう。

③噛み合わせ

ここでは、後天的な噛み合わせの悪さについてお伝えします。

頬杖をつく癖はありませんか?
寝る時の顔の向きがいつも同じになっていませんか?(左右・うつぶせの場合)

習慣的に顎の骨や歯に圧力をかけると、顎がずれたり歯が動いていきます。また、歯は隙間ができると隙間を埋めようとして動きます。ですから、一本だけではなくて、歯全体に関わり、噛み合わせもバランスも悪くなってしまうのです。

④舌を置く位置

舌が上の前歯に触れていたり、下顎に収まっていたりしませんか?
この場合ですと、舌が正しい位置になく、弱い力でも常に押し出す力が歯に加わるため、高確率で後戻りをしてしまいます。
正しい位置とは、舌全体が上顎に当たっていて、尖端が上の前歯のやや後ろの歯ぐきに触れている状態です。
日頃から正しい位置に置けているかチェックしてみましょう。

以上のように、習慣になってしまっていることをすぐに直すことは難しいことですが、気を付けていくことで改善される場合もあります。そして、習慣の改善によって、矯正治療をした後にも後戻りすることなくきれいな歯並びを保っていけるでしょう。

逆に、こうした習慣が身に付いてしまっているとしたら、矯正前・中に改善していく努力が必要です。
矯正には、1年以上の長い期間がかかります。矯正後の保定期間を含めると数年に渡る治療になります。それだけの時間をかけた治療を無駄にしないためにも、なぜ歯並びが悪くなってしまったのか、歯並びが悪くなる原因を知っておくことは重要なのです。

矯正の後戻りを防ぐために

日常でストレスをためたり、頬杖を突いたり、過度な飲酒や喫煙で歯並びが悪くなってしまう例をご紹介してきました。

歯並びが悪いから矯正を行うのですが、矯正自体にも不安を抱く方は多いと思います。

  • 装置を長期間(あるいは長時間)取り付ける不便さ
  • 痛みがあると聞く
  • 矯正後に戻ってしまう(後戻り)
様々な情報や口コミをがありますが、後戻りについて今回はしっかりとお伝えします。

日常の癖から歯並びが悪くなる。
そして、癖を直さないとこの「後戻り」が起きやすいからです。
矯正治療の一連の流れと一緒にご紹介します。

①ワイヤー矯正とマウスピース矯正

現在の主流な矯正方法には、以前から変わらない「ワイヤー矯正」があります。
歯の表面にブラケットという装置を取り付け、そこにワイヤーを通してワイヤーの引く力で歯を徐々に動かしていく方法です。

メリットは施術例が非常に多く、複雑な矯正も含めてほぼどんな状態の矯正にも対応可能という点です。
デメリットは見た目の印象の悪さですが、最近ではブラケットとワイヤーも目立たない加工をされたものが使用可能になっています。

新たに広がっているのが「マウスピース矯正」です。
寝ている間の歯ぎしりの矯正にもナイトガードマウスピースというものが使われますが、装置としては似ていて、半透明の薄いマウスピースを歯に被せて使用します。
理想の歯並びに向けてマウスピースで徐々に歯を動かしていく方法です。

ワイヤー矯正の見た目の印象の悪さを克服していることもあり、若者を中心に広く使われるようになっていますが、施術例がまだ少な目で比較的簡易な矯正にしか使えないというデメリットがあります。

②歯が並んだところで保定

矯正後、すなわち理想の歯並びになったところで、ワイヤー矯正であればワイヤーとブラケットを外します。

矯正はこれで完了といいたいところですが、整えた歯並びが、時間の経過とともに元の状態に戻ってしまう「後戻り」を起こさないために保定施術を行います。
保定を行わないと、100%後戻りをしてしまうとさえいわれます。

後戻りの原因は、動かした歯と周囲の骨が安定していないことが挙げられます。まだ動きやすい状態になっているということですし、元の位置に戻ろうとしてしまう歯の動きもあります。

保定には「リテーナー」と呼ばれる装置を使います。
歯の状態によりますが、着脱式、もしくは装着したままで過ごすものがあります。着脱式であっても、1日20時間以上の装着が必要とされます。また、全体の保定、部分的な保定でも異なってきます。

リテーナーによる保定期間は、矯正と同じだけ、もしくは倍の時間が必要といわれますが、これもお口の状態によります。
いずれにしても、歯科医師が判断して徐々に保定の期間や時間を短くして最終的にゼロになったら、矯正の完了といえるでしょう。

後戻りを防ぐためには、保定期間をおろそかにしてはいけません。
また、何度もお伝えしているように日常の習慣や癖に気を付けて、歯にかかる負担も減らしていけるようにしましょう。

まとめ

矯正の後戻りに、日常の習慣(歯ぎしりや癖など)が原因になることをお伝えしてきました。この原因を解消し、保定もしっかりと行うことで矯正後もきれいな歯並びを保っていくことができるのです。

矯正は一生に一度のものです。
後悔のないように、知識も身につけ、疑問や不安を払しょくし、治療に取り組んでいきましょう。

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