歯列矯正に興味はあるものの、矯正の装置が目立つことを理由に躊躇してしまう方も多いです。

矯正期間中も見た目を気にせず治療したい場合は、「目立たない矯正方法」をおすすめします。

目立たない矯正方法は歯の裏側に矯正装置を取り付けたり、目立ちにくい素材を用いて治療することです。

この記事では目立たない矯正方法をご紹介します。
それぞれの特徴、メリットとデメリット、費用や治療期間の目安もご紹介するので参考にしてください。

目立たない矯正方法は主に3つあります。
ここではそれぞれの治療方法の特徴、メリットとデメリットについて紹介します。

ワイヤー矯正はブラケットという小さな金属やセラミック製の装置を装着し、ブラケットの間をワイヤーで通します。ワイヤーの力を使って歯列矯正する方法です。ワイヤー矯正はさまざまな症例に対応できるのが魅力ですが、
一般的な装置は金属を使用するため、どうしても金属が目立ってしまいます。

セラミックなどの透明ブラケットや、漂白されたワイヤー・ブラケットを使用すれば、ワイヤー矯正であっても目立たなくすることができます。
また、アレルギーの心配が少ないため、金属アレルギーの方でも使用することが可能です。

デメリットは、審美ブラケットは金属製よりも耐久性が弱いことです。
また、プラスチック製のブラケットは時間の経過とともに変色や劣化してしまうことがあります。
当院の白い装置は100％セラミックを使用しますので、変色等は一切ないのが特徴です。

また、金属製のワイヤー矯正と比較するとコストがかかる点もデメリットと言えます。

裏側矯正は歯の裏側にブラケットを装着してワイヤーを通します。「リンガル矯正」とも呼ばれています。

最大のメリットは、矯正装置が歯の裏側にくるため外からは見えません。周囲からの目を気にする必要がないため、矯正しているご本人の精神的な負担が軽減されるでしょう。
また、表側矯正と比較すると矯正器具が唾液腺に近い場所にあるため、唾液が循環しやすく、表側矯正と比べると虫歯になりにくいと言われています。

デメリットは装置を装着直後には、舌がブラケットに当たって発音しづらかったり、違和感をもったりということがあります。しかし、時間の経過とともに慣れていくので、大きな問題にはならないでしょう。

また、裏側矯正は表側矯正と比較すると「難しい施術」であることから、取り扱っていない矯正歯科医院もあります。つまり、歯科医院の選択肢の幅が狭まるということです。

マウスピース矯正とは、矯正治療を受ける患者さんの歯に合わせて作られたマウスピースを装着して、歯並びを整える治療方法です。

マウスピース矯正のメリットは、透明なマウスピースを装着して治療を進めるので、矯正していることが分からないという点です。
長い期間がかかる矯正治療中であっても見た目を気にせず過ごせることから、近年人気がある矯正方法です。

また、ワイヤー矯正に比べると痛みや違和感が少ないとも言われます。ワイヤー矯正の場合は歯の締め付けを感じたり、ジンジンとした痛みを感じて食事をするのが辛いといった場合もありますが、マウスピース矯正であればその痛みが軽度であったり、食事の際は取り外すため、普段と同じように食事を楽しむことができます。

治療期間が短く、通院回数も1〜2ヶ月に1回程度なので、忙しい方であっても治療を継続させやすいでしょう。

マウスピース矯正のデメリットは、1日20時間以上装着する必要があることです。装着時間が短いと計画通りに矯正ができず、治療が長引いてしまうこともあるため注意が必要です。

また、全ての症例に適用されるわけではない点もデメリットとして挙げられます。重度な不正咬合や、顎の骨による骨格のずれがあると治療ができないことがあるので、気になる方はドクターに相談しましょう。

下記の表は、審美ブラケット・ホワイトワイヤー、裏側矯正、そしてマウスピース矯正の治療にかかる治療期間と費用の目安をまとめたものです。

一般的なワイヤー矯正の場合は全体矯正の費用相場が50〜90万円となっており、審美ブラケット・ホワイトワイヤー矯正よりもコストを抑えることができます。

これは、審美ブラケット・ホワイトワイヤー矯正で用いる透明のブラケットは、金属製のものよりも高価だからです。一般的なワイヤー矯正よりも目立たないというメリットがあるものの、費用がかかる点を覚えておきましょう。

裏側矯正は難しい施術であることから、他の矯正方法と比べると費用が高くなります。

費用と治療期間の点から考慮するとマウスピース矯正のメリットが目立ちますが、適用症例が限られる点に注意しましょう。

また、ブラケットも素材によって金額に差がありますので、予算とのバランスも考えながら、どのようなブラケットがご自分に合っているのかをよく考えて選びましょう。

審美ブラケット・ホワイトワイヤーの場合は目立ちにくい矯正装置ではありますが、近づくと矯正装置をしていることが分かります。

マウスピースは透明で目立たないため周囲にも気づかれにくいです。どうしても矯正治療をしていることを気づかれたくない場合は、装置を外すという選択肢を取ることもできます。

3つの矯正治療の中で最も目立たないのが裏側矯正です。裏側矯正であれば周囲に気づかれる心配はないと言っても過言ではないでしょう。しかし、高度な技術が求められることから、他の方法よりもコストがかかります。

この記事では、目立たない矯正として3つの方法をご紹介しました。
それぞれ特徴が異なり、メリット・デメリットがあります。

コストや治療期間など何を優先したいのかをよく考え、専門家である歯科医師の説明をしっかりと聞いた上で、ご自分に合った矯正方法を選ぶようにしましょう。