インプラントとブリッジって何が違うの?

歯の欠損を補う方法として、インプラントとブリッジは知られていますが、実際にはそれぞれ異なる特徴や適応する状況があります。

本記事では、歯科治療におけるこの2つの選択肢の違いについて解説します。インプラントやブリッジの違いについて理解したい人は、ぜひ参考にしてください。

インプラントとブリッジの違い

インプラントとブリッジの違いは下記のとおりです。

インプラント

ブリッジ

審美性

天然歯と同等の審美性が得られる

天然歯と微妙な違いが生じることがあるが、自然な見た目を実現できる

咬合力

天然歯と同じ、またはそれ以上の力で

咬合できる

インプラントと比較すると咬合力は弱くなる

咀嚼能率

天然歯と同じように咀嚼できる

インプラントに比べると咀嚼能率は低くなる


インプラントとは、歯の欠損箇所の骨に人工の歯根(チタン製)インプラント体を埋め込み、その上に土台をたて、被せる人工歯のことを上部構造といいこれらを総称したものです。 インプラント体が顎の骨と直接結合し、固定されるため、非常に安定した作りとなります。そのため、周囲の歯に負担をかけずに高い咬合力を維持でき、上部構造も自然な外観や機能性を提供できます。

一方で、ブリッジとは、歯の欠損箇所の前後にある歯を削り、それを土台とした橋渡しの被せ物を作る方法です。周囲の健康な歯に支えられた人工歯で、欠損した部分を埋めるように設置されるため、周囲の歯と微妙な違いが生じることがありますが、自然な見た目を実現できます。

治療内容の比較

インプラントとブリッジはどちらも歯の欠損を補うというゴールは同じですが、治療内容には大きな違いがあります。

インプラント

<治療内容・流れ>
①一次手術
基本的に、インプラント治療では一次手術と二次手術の合計2回手術が必要です。
一次手術では、歯ぐきを切開し、インプラント体を埋め込みを行います。
所要時間は本数によりますが、一般的に約1〜3時間です。

②二次手術
一次手術が終了し、埋め込んだインプラント体と骨が結合された後、二次手術へ入ります。
二次手術では、インプラントと上部構造を接続させる支台の取り付けを行います。

③人工歯の作製・装着
手術から1〜6週間経過し、歯ぐきの傷が癒えてから今度は型を取り、上部構造を作ります。

<メリット>
・しっかりと強く咬める
・審美性が高い
・周囲の歯にかかる負担が減って長持ちする

インプラントは人工歯根を顎の骨に結合し固定するため、安定性が高く、周囲の歯への負担が少ないです。また、周囲の歯と馴染んだ自然な仕上がりになるのも大きなメリットです。

<デメリット>
・手術が必要
・治療期間が長い
・自費診療のため治療費が高額となる
・持病や基礎疾患がある人は受けられない

デメリットは外科手術に伴う治療期間の長さや、高額な費用がかかる点があげられます。あくまで目安ですが、治療期間は一般的に約6〜12ヶ月で、料金に関しても自由診療となるため、高額になる傾向にあります。

また、糖尿病や心臓病、高血圧の人はインプラント治療は受けられないため注意が必要です。持病や基礎疾患がある人は、傷の治りが遅く免疫力の低下から感染症を引き起こす可能性があります。そのため、インプラント治療を受ける際は、ご自身の健康状態について正確に歯科医師に伝えること、また身体に異常がないか事前に確認しておくことをおすすめします。

ブリッジ

<治療内容・流れ>
①歯の欠損部の両側の歯を削る
②ブリッジの土台を作る
③型をとり、咬み合わせを記録
④ブリッジを設計
⑤最終調整を行い、ブリッジを接着剤で固定する

<メリット>
・治療期間が短い
・外科手術が必要ない
・基本的に保険が適用される

インプラント治療とは異なり外科手術を必要としないため、治療期間が短いです。
また、保険適応もあるため費用を抑えられます。ただし、すべての場合において保険が適応されるわけではありませんので注意してください。

<デメリット>
・経年経過による破損の可能性
・両隣の歯に負担がかかる
・咬合力が下がる

ブリッジは両隣の歯を支台として使うため、歯に負担がかかりやすく、経年経過による破損の可能性があります。また、通常の歯やインプラントと比べると咬合力も劣るため、その点もデメリットです。

治療期間

インプラント:約6〜12ヶ月。外科手術を伴い骨の固さが違うため、上顎はインプラント体が骨と結合するのに6ヶ月〜、下顎は3ヶ月ほどかかります。

ブリッジ:約1~2週間。最短で治療回数は2回、約1〜2週間で治療が終わります。

耐久性

インプラント:約10~15年。耐久性が高く、入れ歯やブリッジと比較してもかなり長期間使用できるのが特徴です。中には20年、30年と長期間問題なく使用できる場合もあります。

ブリッジ:約7~8年。実際に何年持つのかは、虫歯・歯周病の状態やブリッジの素材、噛む力の強さ、口内ケアの仕方によってばらつきがあります。一般的に、保険適用の場合は、約7〜8年が寿命です。

費用

歯の状態によって費用は大きく変わりますが、インプラントは1本あたり25~50万円程度といわれています。

一方でブリッジは1本あたり5〜15万円ほどといわれており、使用する材料によって金額が変動します。たとえばハイブリッドセラミックであれば約5〜8万円で治療を受けられ、保険適用内であれば欠損歯1本あたり約2〜3万円程度です。

インプラントがおすすめな人の特徴

インプラントは、次のような人におすすめできる治療法です。

周囲の歯を削りたくない

歯を削ってしまうと健康な歯の損傷や感染のリスク、歯の弱体化などを引き起こす可能性があります。インプラントは周囲の健康な歯を削る必要がないため、健康な歯の損傷や強度の減少を防ぎ、将来的なリスクを軽減できます。

周囲の歯への負担を減らしたい

インプラントは人工歯根を顎の骨に直接埋め込む治療法です。欠損部以外の健康な歯を削ったり抜いたりする必要がないため、歯へのダメージを最小限に抑えることが可能です。

また、咬合力についても、天然の歯と同じ力でストレスなく咬むことができるため、ストレスのない自然な噛み合わせができるのもメリットです。

楽にメンテナンスしたい

インプラントは、メンテナンスやケアが通常の歯と同様に行えるのもポイントです。天然歯と同じようにブラッシングやフロスを使ってのケアが可能で、歯科医師の定期的なチェックが必要ではありますが、特別なケアは必要ありません。

通常の歯のお手入れと同じように手軽に管理できるため、忙しい人や手間をかけたくない人にとって魅力的な選択肢といえるでしょう。

ブリッジがおすすめな人の特徴

一方、治療期間が短く手頃に治療が受けられるブリッジは、次のような人におすすめできます。

外科手術に抵抗がある

インプラント治療は顎の骨に直接人工歯根を埋め込むため、手術や治癒期間が必要で外科的なプロセスが避けられません。

しかし、ブリッジは周囲の歯を支えにして設置されるので、大がかりな外科手術の必要がありません。そのため、できるだけ体の負担を減らしたい人におすすめです。

治療に時間をかけたくない

上述したように、ブリッジ治療は外科手術を行う必要がなく、治療内容自体もインプラントと比べると非常に簡単なプロセスになっています。個人差はありますが、最短で治療回数は2回、約1〜2週間程度の期間で治療が終わります。

費用をなるべく抑えたい

ブリッジは外科手術を必要としないだけでなく保険が適用される治療法のため、インプラントと比較しても費用を安く抑えられます。

手軽に治療を受けたい人にとって高すぎる費用は大きな障壁となってしまいますので、この点もブリッジ治療の大きな特長といえるでしょう。

持病や基礎疾患があってインプラントができない

ブリッジはインプラントとは異なり外科手術の必要がありません。糖尿病や心臓病、高血圧といった症状をお持ちの人でも身体にかかる負担が少なく治療できますので、持病や基礎疾患に悩んでいる人はブリッジでの治療のほうがメリットが多いでしょう。

まとめ

インプラントとブリッジのどちらが自分に適しているかは人によって異なります。インプラントとブリッジをどちらにしようか悩んでる方は、本記事を参考にしっかりドクターと話し合い、自分にあった治療法を選ぶようにしましょう。

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