歯の着色を防ぎたい！ホワイトニング後の白さを継続するポイントも解説
「毎日歯磨きをしているけど歯が黄ばんできた」と感じる方は少なくありません。
そこで歯を白くしたいと思い、ホワイトニングを選ぶことも多いでしょう。
今回のコラムでは、「歯の着色の原因と予防方法」「ホワイトニングの効果が薄れる原因と効果を持続させる方法」について解説します。
歯の着色でお悩みの方や、ホワイトニング後の白さを長持ちさせたい方はぜひ参考にしてください。
着色の原因
なぜ歯は着色するのでしょうか。歯が着色する主な原因は、以下の4つがあげられます。
①飲食物由来の着色
赤ワインやコーヒー、カレーといった飲食物には色素が含まれており、これらが歯の表面に沈着することで着色します。
②たばこに含まれるタール（ヤニ）
たばこの煙に含まれるタール（ヤニ）も着色の原因のひとつです。
タールは黒色でねばねばとしており、煙を通じて歯の表面に付着します。
③歯垢（プラーク）
歯磨きを行っていても磨き残しがあると、お口の中に歯垢（プラーク）が蓄積します。
このプラークは薄黄色をしており、これが原因で歯が黄ばんで見えることがあるでしょう。
④加齢
年齢を重ねるとエナメル質が薄くなり、内側にある象牙質の色が透けてきます。
象牙質は黄色味を帯びており、加齢とともにさらに色が濃くなるため、歯が黄ばんだように見えることがあります。
歯の着色を予防する方法
歯の着色を防ぐには、どのような方法があるのでしょうか。
この項目では、ご自身でできる対策についてお伝えします。
食事習慣に注意する
着色しやすい飲食物をすべて避けるのは難しいため、以下のポイントを意識するとよいでしょう。
- 水をたくさん飲む：飲食物の色素を薄める効果があります
- ストローを使用する：飲み物が歯に直接触れるのを防ぎます
- よく噛んで食べる：唾液には汚れを洗い流す働きがあります
- 食後にうがいや歯を磨く：着色成分をはやめに取り除くことが大切です
正しい方法で歯磨きを行う
ご自身で着色の予防・除去を行うには、歯磨きの仕方が重要です。
以下のポイントをおさえて、ブラッシングしましょう。
- 歯磨き粉はつけすぎない
- 鏡を見ながら1本ずつ丁寧に磨く
- 歯は優しくブラッシングする
- デンタルフロスや歯間ブラシを併用する
しかし一度着色した歯は、ご自身の歯磨きだけでは落とすことが難しい場合があります。
その際、歯科医院での治療が必要です。
歯科医院では、以下の方法が選択肢としてあげられます。
- PMTC（プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング）
- エアフロー
- ホワイトニング
次項から、ホワイトニングについて詳しく解説します。
ホワイトニングとは
クリーニングは歯の表面に付着した色素を落としますが、ホワイトニングは歯の内部にある色素を分解して歯そのものを白くする治療です。
ホワイトニングの種類は、主に3つの方法があります。
①クリニックホワイトニング
歯科医院で行うホワイトニングを「クリニックホワイトニング」といいます。
この方法は、専用の薬液を歯に塗布し、光やレーザーを当てることで効果を高めます。
持続期間は3～6ヶ月程度で、一気に歯を白くするため、色戻りがしやすいとされています。
②ホームホワイトニング
「ホームホワイトニング」は、ご自宅で行う方法です。
ご自身に合わせたマウスピースを作製し、毎日一定時間装着して歯を白くしていきます。
持続期間は6ヶ月～1年程度です。
歯の内側にある象牙質の黄ばみを徐々に白くしていくため、クリニックホワイトニングと比較して白さが長持ちする傾向があります。
③デュアルホワイトニング
歯科医院で行うクリニックホワイトニングと、ご自宅で行うホームホワイトニングを併用する方法が「デュアルホワイトニング」です。
持続期間は1～2年程度で、3つのホワイトニングの中で最も長持ちします。
ホワイトニングの効果が薄れる原因
ホワイトニング効果が薄れていく原因にはなにがあるのでしょうか。
以下の4つに絞って解説していきます。
食べ物や飲み物が原因で再着色した
ホワイトニングで歯が白くなっても、食べ物や飲み物に含まれる色素が歯の表面に付着することで、再び着色する可能性があります。
とくに注意が必要なのは、クリニックホワイトニング後の24～48時間、ホームホワイトニング後の1～2時間とされています。
この期間中は歯が普段よりも着色しやすい状態にあるため、カレーやコーヒー、紅茶といった着色しやすい食べ物・飲み物は避けることが望ましいです。
再石灰化による後戻り
お口の中の唾液には、「再石灰化」という初期虫歯をもとの健康な状態に戻す役割を担っています。
この再石灰化を繰り返すことで、歯がもとの色に近づくことがあります。
歯に水分が戻った
ホワイトニング直後は歯の表面が一時的に乾燥し水分が減少しているため、通常より白く見えます。
しかし、24時間以内に歯に水分が戻ることで、歯がもとの色に近づくように感じられる場合があります。
ホワイトニングの効果を継続させる方法
ホワイトニングで白くした歯は、その効果をできる限り継続させたいものです。
この項目では、ホワイトニングの効果を長持ちさせる方法をみていきましょう。
①着色しやすい飲食物に気を付ける
ホワイトニング直後は、歯が着色しやすい状態です。
そのため、以下のような色の濃いものや酸性度が高いもの、ポリフェノール成分が含まれた飲食物は控えましょう。
【食べ物】
カレー、ナポリタン、チョコレート、キムチ、ベリー系のフルーツ など
【飲み物】
ココア、コーヒー、赤ワイン、紅茶、お茶 など
②たばこを控える
喫煙により付着するヤニは、歯の黄ばみの原因となります。また、口腔内の健康状態にも影響を与えます。
ホワイトニング効果を持続しお口の健康を保つためにも、喫煙は可能な限り控えましょう。
③食べ方を工夫する
着色しやすい飲食物を摂取したい場合は、食べ方を工夫するのもホワイトニング効果を継続させるコツです。
たとえば、飲み物であれば歯にあまり触れないようストローを使う、色の濃い食べ物であれば歯の表面をコーティングする乳飲料を飲むとよいでしょう。
④こまめに口をゆすぐ・歯を磨く
食後はこまめに口をゆすぐ、歯を磨くことを習慣づけましょう。
これにより歯の表面に色素が付着するのを防ぐことができます。
⑤ホワイトニング効果のある歯磨き粉を使う
ホワイトニング効果のある歯磨き粉を使用することで、歯の白さが長持ちするでしょう。
ただし、研磨剤の入った歯磨き粉は、長期間使用するとエナメル質を傷つけるおそれがあります。
また、歯を傷つけないためにも優しくブラッシングすることを心がけましょう。
⑥定期的に歯科医院のクリーニングを受ける
歯科医院で行うクリーニングは、歯の表面に付着した汚れをしっかりと除去してくれるため、ホワイトニング後の白さを保つのに効果的です。
また、クリーニングは見た目の白さを維持するだけでなく虫歯や歯周病の予防もできるため、積極的に受けることをおすすめします。
⑦タッチアップを行う
ホワイトニング直後の白さを維持したい場合は、歯科医院で「タッチアップ」を行うと白さをキープできます。
このタッチアップとは、追加でホワイトニングを行うことを指します。
歯科医院によっては初回のホワイトニングよりも料金を抑えられる場合もあるため、かかりつけの歯科医師に一度相談してみましょう。
まとめ
今回のコラムでは、歯の着色の原因と予防する方法、そしてホワイトニングについてやその効果を継続させるコツを解説しました。
歯の着色を防いだり、ホワイトニング後の白さを維持するためには、食事習慣や生活習慣などを見直すことが重要です。
当医院には、ホワイトニングの知識・手順・方法などを医学的に学び、認定試験に合格した歯科衛生士（ホワイトニングコーディネーター）が在籍しています。歯の着色汚れやホワイトニングについて気になることがあれば、ぜひ当院にご相談ください。
