矯正中にマウスピースが浮く原因は?対処法を解説!
本記事では、矯正中にマウスピースが浮いてしまう原因と対処法を解説します。
「マウスピースと歯の間に隙間がある気がする」
「噛み締めた時に沈む感覚がある」
「マウスピースが浮くときはどうしたら良いの?」
という方は必見です。
後半では、隙間の許容範囲とマウスピースが浮いたままにするリスクも解説しますので、ぜひ最後まで読み進めてください。
マウスピースが浮く原因
マウスピース矯正をしていると、歯とマウスピースの間に隙間が生じたり、浮いている感覚を覚えることがあります。
マウスピースが浮く原因は次の6つが考えられます。
- マウスピースが馴染んでいない
- マウスピースの装着時間が短い
- マウスピースの破損や変形
- 治療計画どおりに歯が動いていない
- マウスピース交換の順番が違う
- アライナーチューイーを使用していない
マウスピースが馴染んでいない
浮いていると感じるのが新しいマウスピースに交換したタイミングだった場合、マウスピースと歯がまだ馴染んでいないことが原因と考えられます。
マウスピース矯正はマウスピースの形状に合わせて歯を動かしていく治療のため、交換後2日〜3日間は歯とマウスピースが合わず、隙間が生じることがあるからです。
この場合は、歯がマウスピースに合わせて徐々に動くことで改善していきます。
マウスピースの装着時間が短い
マウスピース矯正は、1日の装着時間が短いと計画通りに歯が移動しません。装着時間を守らないと、予定の位置まで歯が移動せず、マウスピースが合わなくなることで隙間が生じる原因となります。
マウスピースの破損や変形
マウスピースが破損したり変形することで、マウスピースが歯の形状と合わなくなることがあります。
特に歯ぎしりや食いしばりのある方は、マウスピースが破損しやすいので注意が必要です。
さらに、マウスピースは60度以上の熱で変形する特性があるため、熱湯消毒などはしないようにしましょう。
計画どおりに歯が動いていない
マウスピース矯正では、治療計画に基づいて治療完了までのマウスピースを作製します。
ただし、歯の動き方には個人差があるため、実際の治療が計画通りに進まないケースも珍しくありません。
その結果、歯が予定の位置に動かず、マウスピースが浮いてしまうことも考えられます。
このような場合は歯科医師に相談し、治療計画の見直しが必要かどうか確認することをおすすめします。
マウスピース交換の順番が違う
マウスピース矯正では、治療開始前に歯型を採取し、治療完了までに必要なマウスピースをまとめて製作します。
それぞれのマウスピースは順番がわかるようになっていますが、誤って次の段階のマウスピースを装着するなど、交換の順番を間違えると、マウスピースが浮いてしまう可能性があります。
アライナーチューイーを使用していない
アライナーチューイーは、マウスピースを歯にしっかりフィットさせるために使用するシリコン製のツールです。マウスピースを手で装着しただけでは、十分に密着せず隙間ができることがあります。
そのような場合に役立つのがアライナーチューイーです。マウスピースを装着した後、アライナーチューイーを噛むことで、歯とマウスピースの隙間をなくし、より良いフィット感を得ることができます。
隙間が0.5mm程度なら許容範囲内
マウスピース矯正では、段階的に異なる形状のマウスピースに交換しながら歯を動かしていきます。そのため、新しいマウスピースに交換した直後には、0.5mm程度の隙間が生じることがあります。
この隙間は歯が徐々に移動することで解消されますが、次のマウスピースへの交換時期が近づいても隙間が1mm以上残っている場合は、治療が計画通りに進んでいない可能性があります。
マウスピースを浮いたまま放置するリスク
マウスピース矯正の特徴を理解している方なら、多少の隙間や浮いている感じがするのは仕方ないと判断する人もいると思います。
しかし、問題のある隙間を放置すると、以下のようなリスクがあります。
- 歯並びが悪化する可能性がある
- 口内を傷つける可能性がある
歯並びが悪化する可能性がある
マウスピースが浮く状態で矯正治療を進めると、歯並びが悪化する可能性があります。
マウスピースは、計画的に歯を動かすために精密な設計のもと作製されていますが、適合しない状態が続くと、矯正力が十分に伝わらないことで歯が不適切な方向に動いたり、治療の進行が停滞したりすることがあります。
その結果、歯並びがさらに乱れるだけでなく、治療期間の延長や追加の矯正が必要になるケースも考えられます。
口内を傷つける可能性がある
マウスピースが浮く状態を放置すると、歯や歯茎に過度な圧力がかかり、口内を傷つけるリスクがあります。
適切にフィットしていないマウスピースは、歯や歯茎に擦れたり、圧迫したりして痛みや炎症を引き起こすことがあるからです。
さらに、傷ができると感染のリスクも高まり、治療がさらに困難になる可能性があります。
マウスピースが浮いてしまうときの対処法
マウスピース矯正をしている方の中には、マウスピースが少し浮いている場合でも気にしないようにしている方もいると思います。
しかし、浮いた状態を放置すると、治療がうまく進まなくなる可能性があります。
そうならないためには、適切な対処法を知っておくことが大切です。
ここでは、マウスピースが浮いてしまったときの対処法について解説します。
- 装着時間を見直す
- アライナーチューイーを使用する
- 歯科医院に相談する
装着時間を見直す
マウスピースの装着時間が短かったり、つけ忘れる日が多かったりすると、マウスピースが浮く原因となります。
また、1日の取り外し回数が多いことも装着時間を短くする要因です。
ご自身の装着時間が守れているか、再確認してみましょう。
アライナーチューイーを使用する
マウスピースが正しく装着できていないと、浮いてしまう原因になります。
新しいマウスピースを装着する際は、しっかりとチューイーを噛み、なるべく隙間ができないようにしましょう。
特に、浮いている部分は重点的に噛むようにしてください。
歯科医院に相談する
前歯や奥歯が浮く感覚がある、歯とマウスピースの間に1mm以上の隙間ができる場合は、早めに歯科医師に相談しましょう。
マウスピースが浮くことで、計画どおりに治療が進まなくなる可能性があるからです。
歯の移動がスムーズ進行しないと、治療期間が延長されたり、理想と異なる歯並びになるケースも考えられるため、適切な処置を受ける必要があります。
歯科医院では対処法として、追加のマウスピース作成や部分的なワイヤー矯正、顎間ゴムの装着などの処置が行われますが、歯科医師と相談し、納得のいく方法を選択しましょう。
マウスピースが浮いていると感じたら、早めに歯科医院へ相談を
いかがでしたでしょうか。
今回は、矯正治療中にマウスピースが浮く原因と対処法について解説しました。
マウスピース矯正中に浮きや隙間が生じることは避けられないこともありますが、放置すると治療の進行に影響を与える可能性があります。
マウスピースの浮きや隙間が気になる場合、まずは装着時間を見直し、アライナーチューイーを使用して隙間をなくすといった対処をしましょう。
それでも改善しない場合や、隙間が1mm以上になった場合は、速やかに歯科医師に相談してください。
浮いた状態を放置せず、早期に対処することで、よりスムーズな治療を目指しましょう。