出っ歯は矯正で治せる?原因や治療期間などをご紹介
いわゆる「出っ歯」で自分の見た目にコンプレックスを感じている人は多いのではないでしょうか。
この記事では、出っ歯の矯正方法や原因、治療期間などをご紹介していきます。これから矯正をしようと考えている人や悩んでいる人は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
出っ歯とは
出っ歯は、上の歯が下の歯よりも前に出ており、口元が突出した状態のことを指します。噛み合わせが悪くなったり、前歯が変色したり健康にも悪影響を及ぼします。
また、「口ゴボ(くちごぼ)」と言われる状態は出っ歯が原因です。口ゴボは、外からは口元が盛り上がって見えたり、横からは唇が鼻と同じくらいか鼻よりも前に出ている状態です。
出っ歯になる原因
ここからは、出っ歯になる原因について解説します。
出っ歯は、普段の生活習慣によって引き起こされる場合も多くあります。そのため、正しい生活習慣を心掛けることで出っ歯を防げることもあります。
今までの生活を一度振り返り、自分に当てはまるものがないか確認しましょう。
遺伝によるもの
遺伝によって出っ歯になる人もいます。両親のどちらかが出っ歯であると子どもに遺伝することがあります。これは先天的なものであるため、予防する手段がありません。
ご自分の出っ歯が遺伝に関係があるかもしれないと心配な場合は、なるべく早く歯科医院での検診を受けましょう。
日常的に口呼吸をしている
日常的に口呼吸をしていると出っ歯になりやすくなります。通常、人は鼻呼吸を行っており、普段は口を閉じています。口を閉じている間は唇に力が入っているため歯が前に出てくることはありません。
また、ここ数年のマスク生活も口呼吸を助長していると言われています。
口呼吸で口を開けた状態でいると舌の筋肉によって歯が前に押し出されてしまいます。その結果、出っ歯になってしまうのです。
指しゃぶりやおしゃぶりを長く使っていた
指をしゃぶったりおしゃぶりを長く使っていることも、出っ歯になる要因です。しゃぶる行為は前歯や顎に負担を大きくかけてしまいします。
これは、しゃぶっている最中に舌で前歯を押し出してしまうからです。爪を噛む癖も、同じように舌で前歯を押し出してしまうため注意しましょう。
口の筋肉を使っていない
近年では、テレワークが増えている影響で、会話をする頻度が以前よりも少なくなった方も多いのではないでしょうか。口の筋肉をあまり使わないでいると唇が前に突出してしまいます。
食生活が影響している
そのほかにも、やわらかい食べ物ばかりを食べていたり、咀嚼回数が少なかったりする場合も、口の筋肉が衰えてしまう原因になります。
とくに最近の食べ物はやわらかいものが多く、あまり咀嚼しなくても食べられるため、よく噛むことを意識していない人は多いでしょう。
食事をする際は、ゆっくりと食べることを意識し、よく噛むことが重要です。
出っ歯を放置するとどうなる?
出っ歯を放置すると健康に悪影響を及ぼしてしまいます。ここからは、放置することによって引き起こされる、身体への悪影響を3つご紹介します。
虫歯や歯周病の危険性が高まる
出っ歯を放置していると、虫歯や歯周病になりやすくなります。これは口呼吸によって口が常に開いた状態になり、口内が乾燥してしまうからです。
また、歯並びが悪いと歯磨きをしても奥までブラシが届きづらかったり、歯と歯のすき間に食べかすや歯垢が溜まるようになります。その結果、歯垢が溜まりやすくなり虫歯や歯周病を引き起こしてしまうのです。
噛み合わせが悪くなる
噛み合わせが悪く、食事の際に困ることがあるでしょう。出っ歯の場合、上下の歯が噛み合わないためうまくものを噛み切れなかったり咀嚼することができません。そのため、胃や腸に負担がかかってしまったり、同じ部位だけで咀嚼することによって顎に負担をかけてしまったりします。
とくに顎に負担をかけすぎてしまうと顎関節症を発症する恐れがあるため、注意が必要です。顎関節症になってしまうと顎を動かす際に痛みを感じたり、口をうまく動かすことができなくなったりします。
滑舌が悪くなる
出っ歯を放置することによって、滑舌が悪くなってしまいます。これは、前に出た前歯と他の歯との段差によって生じたすき間から空気が漏れるからです。このすき間は放置すればするほど大きくなっていくため、矯正を行ってすき間をなくすことが重要です。
出っ歯を自力で治すことは難しい
出っ歯を自力で治したいと考える人も多いでしょう。しかし、基本的に自力だけでは出っ歯を治すことはできません。なぜなら、出っ歯は歯並びや顎の骨格の影響で引き起こされるからです。
口呼吸やおしゃぶりをやめたり、口の筋肉を意識して使ったりすることももちろん大切ですが、根本的に出っ歯を治したいと考えている場合は、一度、歯科医院でカウンセリングを受けましょう。
出っ歯の矯正方法と期間
出っ歯の矯正方法とその期間について気になる人も多いでしょう。
矯正方法によって期間や特徴が大きく異なります。ここからは、代表的な矯正方法を2つご紹介します。ご自分にあった矯正方法選びの参考にしてください。
ワイヤー矯正
まず一番代表的なものがワイヤーを用いた矯正方法です。出っ歯はワイヤー矯正で改善することができます。ワイヤー矯正は治療実績も多いため、適応している症例の多さは大きなメリットと言えるでしょう。
一方で、ワイヤー矯正のデメリットはその見た目と言えるでしょう。「金属の矯正装置は目立ちそう・・・」と矯正するか迷ってしまう方におすすめなのが、白いタイプの装置です。金属の装置と違い、目立ちにくいのが特徴です。また、歯の裏側に装置を装着する方法もあります。出っ歯の矯正に対応している場合もあるので、歯科医院で確認してみましょう。
また、矯正中は普段以上に歯磨きなどのケアを念入りに行いましょう。矯正中の虫歯は矯正期間の延長につながってしまうためです。
ワイヤー矯正の期間は一般的に2〜3年といわれています。長期にわたって矯正を行っていく必要があるため、信頼できる歯科医師と二人三脚で矯正を成功させましょう。
マウスピース矯正
マウスピースを用いた矯正は器具が透明なため、ワイヤー矯正に比べると見た目がほとんど気になりません。そのほかにも、矯正による痛みが比較的軽度なため、ストレスを軽減できます。マウスピースの取り外しも自由にできるため、歯磨きやケアがしやすいのも特徴です。
しかしワイヤー矯正に比べると適応している歯並びの範囲が限られるため、マウスピースを希望していても、出っ歯の状態や噛み合わせなどから総合的に判断し、マウスピースだけでは矯正できないこともあります。
マウスピース矯正の期間は一般的に1〜3年ほどと言われています。
出っ歯の矯正は早めが重要
ここまで、出っ歯の矯正方法や原因、注意点などについてご紹介してきました。出っ歯を放置してしまうとより症状が悪化してしまい、健康にも悪影響を及ぼします。そのため、可能な限り早く歯科医院で検診を受けて矯正を行うことが重要です。
しかし、矯正期間も最低2年以上かかることが多いため、無理のない範囲で矯正を行うようにしましょう。
まずは歯科医院でカウンセリングを受け、気になることは躊躇せず確認し、なりたい歯並びを手に入れる治療をスタートさせてください。
この記事がお役に立てれば嬉しいです。