矯正治療後の後戻りを防ぐためにできるコツを徹底解説

皆さんは「後戻り」という言葉を聞いたことがありますか?

「後戻り」とは歯列矯正後に起こります。歯が矯正以前の歯並びに戻ろうとする現象のことです。

この記事では、後戻りを防ぐための装置や生活習慣などについて解説します。
矯正治療を終えたばかりの人は特に必読です!

矯正治療後の後戻りとは

「後戻り」とはマウスピース矯正やワイヤー矯正などの歯列矯正の治療が終わった後に、歯が以前の歯並びに戻ろうと動く現象のことを指します。

特に、歯列矯正直後の歯を支える骨が不安定なときや、抜歯をして歯を大きく動かしたときに後戻りが起こりやすいです。

後戻りさせないためにはリテーナーを装着し、歯やその周辺の組織をしっかりと固定させることが大切です。

後戻りを防ぐためにできること

後戻りを防ぐためにできることは下記の4つです。

  • リテーナーをきちんと使用する
  • 歯並びに影響を与える「癖」に気を付ける
  • 歯周病に気を付ける
  • 自己判断で通院をやめない
それぞれのポイントについて詳しく解説します。

リテーナーをきちんと使用する

リテーナーをきちんと装着していなかったり、装着時間が短いというのが後戻りの要因として最も多いです。

そのためドクターの指示に従ってきちんとリテーナーを装着しましょう。くれぐれも自己判断で装着をやめないでくださいね。リテーナーの種類は後述で詳しく解説します。

歯並びに影響を与える「癖」に気を付ける

ご自身が日常的に無意識にやっている動作が後戻りを引き起こすことがあります。下記の動作に気をつけましょう。

  • 歯ぎしり
  • 食いしばり
  • 指しゃぶり
  • 爪噛み
  • 唇の巻き込み
  • 舌で歯を押すこと
  • 片側の歯ばかりで食べ物を咀嚼すること
  • 頬杖
  • 口呼吸
  • 猫背
  • うつ伏せ寝

とくに舌で歯を押す癖や口呼吸は、後戻りの中でも出っ歯を引き起こしやすくなります。
舌の癖や口呼吸については、MFT(口腔筋機能療法)というトレーニングを通して改善できるので、ドクターに相談してみましょう。

歯周病に気を付ける

歯周病にかかり、歯の周囲の骨が溶けていくと歯並びの崩れにつながりかねません。

矯正治療中に歯周病にかからないように気を付けることはもちろん、矯正治療終了後も気を抜かないように気をつけましょう。

自己判断で通院をやめない

長かった矯正治療を終えても、歯を固定するための「保定期間」中は引き続き定期的に通院する必要があります。しかし、保定期間中の通院はモチベーションの維持が難しく、自己判断で通院をやめてしまう方もいます。

通院をやめてしまうと、後戻りだけでなく、噛み合わせが悪くなったり、顎関節症などさまざまなトラブルが引き起こされる可能性があるので、自己判断で通院をやめてはいけません。

後戻りを防ぐリテーナーとは?

リテーナーは保定装置とも呼ばれています。矯正治療を終えて矯正装置を外した後に、歯が動かないようにギプスのように固定する装置です。

矯正治療後の1年間は1日20時間ほど装着することが多いようです。基本的にはマウスピースと同様に、食事と歯磨きの時以外は装着するように心がけましょう。
徐々にリテーナーの装着時間は短くなっていきます。

リテーナーの種類と特徴

リテーナーにはいくつか種類があり、それぞれ特徴があります。ご自身の希望、生活スタイル、そして歯並びの状況に基づいてドクターが最適なリテーナーを選んでくれます。

ここではそれぞれのリテーナーの特徴について簡単にご紹介します。

ベッグタイプリテーナー

ベッグタイプリテーナーは自由に着脱できるリテーナーで、使われることが多いタイプです。歯列全体をワイヤーで囲んで締め付けるため、歯並び全体を固定することが可能です。しかし、ワイヤーが歯の表面にくるため目立ってしまうというデメリットがあります。

ホーレータイプリテーナー

ホーレータイプリテーナーは前歯の表面だけにワイヤーを通して固定する装置で、着脱可能です。ワイヤーは白や透明タイプもあります。前歯だけに装着するため、ベッグタイプと比較するとあまり目立たないでしょう。

マウスピースタイプリテーナー

マウスピースタイプリテーナーは取り外し可能、かつ透明なので全く目立ちません。

しかし、素材が薄くて脆いため破損しやすいというデメリットがあり、きちんと管理する必要があるでしょう。また、上下の歯が直接触れないため、噛み合わせを調整したい方にはおすすめできないタイプのリテーナーです。

リンガルリテーナー

リンガルリテーナーは前歯の裏側に装着するため全く目立ちません。しかし、セメントで固定するため、自由に着脱することができません。丁寧な歯磨きを心がけて、虫歯や歯周病にかからないように気を付けましょう。

後戻りに関するFAQ

最後に後戻りに関するよくある質問と回答をご紹介します。

矯正治療後の保定期間はどれくらい?

後戻りを防ぐリテーナーの装着は短くても約2年、矯正治療の倍の期間と言われています。そして保定期間中であっても定期的に通院する必要があります。通院の頻度は最初は月に一度行く必要がありますが、徐々に間隔が空いて、3〜4ヶ月おき、または半年おきになっていきます。

保定期間が終わってもリテーナーを使用し続けることで、美しい歯並びをキープすることができます。保定期間後も装着を続けることがおすすめです。

後戻りはどれくらいの確率で起こるの?

後戻りが起こるかどうかは矯正治療後のリテーナーの利用の仕方や生活習慣によって異なるため、一概には言えません。しかし、リテーナーを使用しないと後戻りする可能性は極めて高いと言えます。

後戻りは自力で治すことができる?

後戻りを自力で治すことは難しいでしょう。必ず矯正治療を受けた歯科医院に相談しましょう。

後戻りしたらまた治療する必要があるの?

後戻りの程度が軽微なものであれば、リテーナーの使用や調整によって対応できることがあります。

歯並びにがたつきが出てしまうほど後戻りすると再治療が必要になり、再び治療計画を立て、その計画に合わせて治療を進めていきます。ワイヤー矯正、またはマウスピース矯正のいずれかを使用した再治療を行う可能性もあります。

後戻りの治療も費用がかかる?

再治療にかかる費用は後戻りの程度によりますが、早期の後戻りであれば再治療にかかる時間もコストも抑えることが可能です。
しかし、矯正治療を受けた歯科医院とは異なる医院にて再治療を行うと、初めて矯正治療をしたときのようにカウンセリングや検査などからスタートさせる必要があるため、費用がよりかかってしまいます。再治療を受けるときは、以前ご自身が矯正治療を受けた歯科医院で受けることがおすすめです。

まとめ

長い矯正治療が終わっても、「後戻り」の可能性があるため油断できません。
しかし、今回ご紹介したように後戻りは防ぐことができます。

後戻りしてしまうと、最悪の場合は再治療となることもあります。
保定期間も矯正治療期間と同じくらい大切な工程です。せっかく手に入れた整った歯並びを後戻りさせないためにも、ドクターの指示に従ってしっかり保定期間を過ごしていきましょう。

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