歯科矯正は何歳でもできる?矯正時期などを解説
生まれつき歯並びが悪く歯科矯正を考えている人は多いでしょう。
「歯科矯正って何歳からでもできるのかな?」
「歯科矯正っていつから始めるの?」と疑問がある人も多いのではないでしょうか。
この記事では、歯科矯正は何歳からできるのか、歯科矯正の時期やメリットを解説します。歯科矯正を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
矯正治療は何歳からでもスタートできる
基本的に歯科矯正は何歳からでも可能です。年齢を重ねすぎたからといって歯科矯正ができなくなるといったことはないため、安心してください。なかには60歳を超えてから歯科矯正を始める人もいるようです。
歯科矯正を始めるうえで重要なのは、年齢ではなく歯や歯茎の状態です。虫歯や歯周病といった病気にかかっていると歯科矯正を始めるのは難しくなります。そのため、歯科矯正を行う際は、事前に虫歯や歯周病を完治させなければなりません。
歯科矯正を始めたい人は、虫歯や歯周病にならないように歯磨きやケアを行うようにしましょう。
大人と子どもでは矯正目的が異なる
歯科矯正は、子どもから大人まで行うことができますが、その目的は異なります。
子どもの場合
子どもが行う矯正治療は、これから生えてくる歯を正常な位置に導くことを目的としています。乳歯が永久歯に変わる頃から矯正治療を始め、顎の成長とともに進めていくのが特徴です。
大人とは異なり骨格や歯が成長していく過程のため、それらの成長をサポートしながら歯の土台を整えます。部活やスポーツを本格的に始める前に矯正治療を行っている家庭も多いようです。
大人の場合
大人が行う矯正治療は、悪い歯並びを矯正することが目的です。大人は顎の大きさや骨格が完成されているため、決まった枠組みのなかで歯を動かします。子どもとは異なり、歯の状態が良ければ好きなタイミングで治療を始められるのが特徴です。
歯科矯正を始める時期
大人と異なり、子どもが歯科矯正を始める時期は、第1期治療と第2期治療と大きく分けて2つあります。第1期治療と第2期治療では、対象年齢や施術方法も大きく異なります。ここからは、それぞれの特徴を解説します。
子どもが行う第1期治療
第1期治療とは、永久歯が生え揃うまでの7〜10歳までに行う歯科矯正のことです。歯や顎の成長と共に進めていきます。
これから生えてくる永久歯が適正な位置になるように導き、歯並びの土台作りを目的としているのが特徴です。歯並びを整えるだけでなく指をしゃぶるなどの悪癖がある場合は、そちらも矯正します。
第1期治療の流れとして最初にカウンセリングや初診を行い、大まかな治療スケジュールや費用、歯並びの状態について話し合います。この際、子どもの不安をくみ取り、懸念点や疑問点を解消することが重要です。
次に歯の状態をより正確に把握するために精密検査を行います。レントゲン検査や口の型取りを行うことで、埋もれている歯の状態や骨の成長具合を確認します。この診断内容を元に今後の治療スケジュールや費用が決まるため、わからない点や不安点がある場合は積極的に聞いて解消しましょう。
治療スケジュールや費用に納得したら第1期治療を開始します。矯正器具を装着し始めた最初の頃は、とくに違和感や痛みを感じやすいため注意が必要です。あまりに痛みが酷い場合は歯科医師に相談しましょう。
治療中は、1〜2ヶ月に1回検診を行い、歯や矯正器具の状態を確認します。治療期間は個人によって異なりますが、一般的に1〜3年ほどです。
大人と同じ第2期治療
第2期治療とは、第1期治療とは異なり永久歯が生え揃ってから行う歯科矯正のことです。第2期治療を行う年齢は、早ければ永久歯が生え揃う11〜13歳、もしくはそれ以降になります。そのため、第2期治療の対象者には大人も含まれます。
第2期治療は、永久歯の歯列矯正が目的です。治療期間は基本的に1〜3年ほどといわれており、マウスピースやワイヤーを用いて矯正を行っていきます。
第2期治療の流れは、まず精密検査を行い歯並びの状態や噛み合わせを確認します。検査結果を元に治療スケジュールや費用を組み立て、納得した上で第2期治療が始まります。第2期治療で使用する矯正器具は成人矯正で使用するものと同じです。
定期的に検診を受けつつ歯や矯正器具の状態を確認します。矯正器具の痛みが酷すぎるなど悩みがある場合は、すぐに歯科医師に相談しましょう。
歯科矯正のメリット
歯並びを綺麗に整える歯科矯正にはさまざまなメリットがあります。ここからは、歯科矯正の代表的なメリットについて解説します。
歯並びのコンプレックスから解放される
代表的なメリットといえば歯科矯正を行うことで歯並びが綺麗になり、見た目のコンプレックスが解消されることでしょう。「人前で話せるようになった」「人目を気にせず笑えるようになった」など私生活が明るくなった人も多くいるようです。
噛み合わせが合う
歯科矯正によって噛み合わせが正常になることも大きなメリットです。噛み合わせが整うことでしっかりと食べ物を咀嚼できます。きちんと咀嚼すると胃や腸への負担を軽減できるため、健康にも良い影響を及ぼします。なかには、噛み合わせが合うことで歯ぎしりをしなくなった人もいるようです。
虫歯になりにくくなる
歯並びが良くなると歯磨きやデンタルフロスがしやすくなり、虫歯や歯周病の予防につながります。また、口内を綺麗に保てるため、口臭の改善も期待できるでしょう。
歯科矯正のデメリット
歯科矯正にはメリットが多く存在しますが、一方でデメリットもいくつかあります。デメリットを把握することで「想像していたのとは違った」といったすれ違いを防ぎましょう。 歯科矯正のデメリットは主に以下の通りです。
矯正治療中に痛みを伴う
歯科矯正のデメリットとしてまず挙げられるのが、矯正器具による痛みです。治療中は、矯正器具によって歯を動かすため、どうしても痛みが発生してしまいます。
痛みは一週間ほどで和らぎますが、食べ物を咀嚼する際にも痛みを感じるため、痛みがある時の食事は、柔らかい食べ物にするなど工夫してみましょう。そのほかにも、矯正器具は口内を傷つけてしまうこともあり、口内炎になってしまうこともあります。
治療に時間がかかる
矯正治療は基本的に1〜3年ほど必要とするため、肉体だけでなく精神的にも負担がかかります。治療期間中は、歯を意識しなければならないためストレスを感じることが多いでしょう。好きな食べ物も場合によっては控えなければならないため、精神的に苦痛を感じる人も多いようです。
矯正期間中は虫歯になりやすい
矯正器具のすき間に汚れや食べ物が詰まってしまい虫歯になりやすくなります。そのため、治療中は、より一層丁寧に歯磨きやケアを行う必要があります。歯磨きの仕方がわからない場合は、歯科医師に一度聞いてみるなどしましょう。
場合によっては抜歯が必要
歯並びの状態にもよりますが、歯を動かすスペースがない場合は抜歯が必要になります。子どもが行う歯科矯正の第1期治療であれば顎が成長途中のため永久歯の抜歯の必要はありませんが、第2期治療や大人の場合は、顎の成長が終わっています。成長に合わせて歯が移動することがないため、歯を正常な位置に動かすためのスペースがない場合は抜歯が必要になります。
まとめ
歯科矯正を行う時期やメリット・デメリットについて解説してきました。
歯科矯正は基本的に何歳からでも行うことができます。歯科矯正にはメリットやデメリットもあるため、事前にしっかりと把握しておくことが重要です。
分からないことはドクターに確認し、後悔しない歯科矯正を行いましょう。