矯正中に気を付けたい食べ物・飲み物とは
歯列矯正中は、ワイヤー矯正であれば口の中にワイヤーや固定装置がありますし、マウスピース矯正では歯を覆うようにリテーナーを装着しています。
矯正中の食事はどうしたら良いのか悩む方がとても多いです。歯科医院で矯正中の飲食については指導されますが、いざ、「グミを食べたいけど、大丈夫かな?」となってしまう場合もあるでしょう(グミは一例です)。
矯正中は、矯正の効果を最大限に引き出すためにも食事には気を遣っていきたいところです。
具体的にNGな行為、そして気を付けたい飲食物についてご説明していきます。
メリハリを持って飲食する
矯正中は口腔内に何かしら装置が取り付けられている状態です。
率直に「食べづらい・飲みづらい」状況になっています。
通常の食事でも同じことが言えますが、ダラダラと飲食を数時間続けることは歯の健康にとって良くありません。
細かく何を食べたり飲んだりしてはいけないかをご説明する前に、矯正中の食事方法全般で気を付けたいことが、「メリハリを持つこと」なのです。
- ダラダラ食べではなく、メリハリのある食事をしましょう。
- 外食先でもレストルームがあれば食後にお口のケアをしましょう。
- 屋外で歯磨きが難しい場合は口をすすげる水を常備しましょう。
常に口腔内を清潔に保つことが大切です。
お口の中が清潔であれば、矯正装置もきれいに保たれますから、歯への影響も少なくて済みます。
矯正中の飲み物は【水】が一番良い
ワイヤー矯正でもマウスピース矯正でも、日常から飲んで良いものは水です。
といっても、コーヒーや紅茶、ジュースなどを日常的に飲む方も多いでしょう。
急に「コーヒーを飲むのはやめましょう」と言われても難しいでしょうから、以下のことに気を付けて「なるべく水」あるいは、嗜好品も気を付けて口にしましょう。
着色の原因になるものを避ける
主に、お茶・コーヒー・ワインなど、パッと見て色が付いているものは注意が必要です。着色料を使った飲料水は控えましょう。歯や矯正装置に着色してしまいます。
ただし、矯正装置への着色は好ましくないものの、メンテナンスの際に新しい装置に取り替えることが可能です。ワイヤー矯正では、気になったタイミングで歯科医院に相談しても良いでしょう。
虫歯の原因になるものを避ける
虫歯の原因といえば「甘いもの」とお分かりかと思います。糖類が多い清涼飲料水や飲み物は控えましょう。
日本酒やチューハイ・ビールにも糖類が多く含まれています。
よく「糖類ゼロ」と謳っている飲み物がありますが、全くのゼロではなく、砂糖やブドウ糖などは含みませんが、 キシリトールなどの甘味料が使われていたりします。
特に気を付けたいのはスポーツドリンクです。
スポーツドリンクには、糖分やクエン酸・アミノ酸が含まれていることが多く、これらの酸は口腔内に長時間とどまると虫歯の原因になります。
矯正をしていない普段の状態であれば、唾液が洗浄効果の役割を果たしますが、矯正中は唾液の巡りが悪くなります。ですから、スポーツドリンクは特に虫歯リスクを高める飲み物といえるのです。
熱い飲み物を避ける
マウスピース矯正をしている場合に特に注意していただきたいことです。
熱い飲み物は、マウスピースの変形の原因になります。マウスピースが変形したら、正しい矯正ができなくなってしまうので、十分に気を付けていきましょう。
マウスピースを装着したままの水分補給は問題ありませんが、飲み物の温度にも気を付けたいところです。
以上のように避けてほしい飲み物を挙げましたが、そうはいってもお茶やコーヒーを飲みたい場合もあるでしょう。
そうした場合には、常温か冷めている状態で、甘くない状態(ブラックコーヒーやストレートティー)にして飲んでみましょう。
さらに、飲んだ後でお口をすすげるとなお良いですね。
矯正中は【硬い】【くっつく】【絡まる】食べ物を避ける
ワイヤー矯正中に避けたい食べ物は、
- 硬いもの
- 矯正装置にくっつくもの
- 矯正装置に絡まりやすいもの
上記の3点です。
特に患者さんから「これは大丈夫ですか?」と質問が多い食べ物について詳しくお伝えしていきます。
硬い肉・骨付き肉など
お肉は重要なたんぱく質ですし、食材としてもポピュラーです。
ただし、矯正中は「前歯で噛むことで痛みが生じやすい」ことを避けるため、食べる時には小さく切る・ひと口大にするなどの工夫をしてください。
骨付き肉などもかじってみたくなりますが、骨の部分は避けて柔らかい肉部分だけを楽しむようにしておきましょう。
お餅
お餅は矯正装置にくっつきやすいのでNGとされる場合が多いですが、少しずつ食べる分には問題ないでしょう。
また、装置に付いた場合は、無理にはがさずに少し待てばはがれやすくなります。もしくは、熱すぎない程度にお湯を含めば、お餅は溶けますので、慌てずに対処すれば食べても大丈夫といえます。
しかし、お正月の風物詩以外では控えておきたいものです。
骨付き肉などもかじってみたくなりますが、骨の部分は避けて柔らかい肉部分だけを楽しむようにしておきましょう。
お煎餅やクッキー
矯正中は「前歯で噛まない」ことが肝心です。
なので、お煎餅やクッキーも細かくして、奥歯で噛むようにすれば大丈夫です。
ガム・飴
ガムは柔らかいから大丈夫、というイメージですが、矯正装置にくっつきやすい筆頭の食べ物です。
口寂しくなった時に口にすることが多い飴は、口の中で転がして溶かすのであれば問題ありません。かじってしまうことは避けましょう。
キャラメル・ソフトキャンデイ
ガムと同様ですが、柔らかいから大丈夫と思うと、装置にくっついて取れなくなってしまうものです。
あるいは、くっつく前に装置が外れてしまうことも考えられるので、矯正中は残念ですが避けておきましょう。
パン
パンは様々な種類があり、毎日食べる方もいるでしょう。
パンもなるべく柔らかいものを選び、奥歯で噛むように食べれば大丈夫です。
総菜パンを好む方もいらっしゃるかもしれませんが、外側のパンは柔らかくても中身が硬い場合があります。やはりひと口大にするなど小さくして、奥歯で噛むようにしていきましょう。
ナッツ類
豊富な栄養素があり、健康やダイエットのために食べる方もいるでしょう。
くるみなどは柔らかめですが、アーモンドなど硬いものは装置が外れたりワイヤーが変形してしまう原因になります。また、動いている歯が痛むこともあります。
細かく砕いたとしても装置とワイヤーの隙間に入り込んでしまったりするので、残念ですが矯正中は避けておきましょう。
青菜などの野菜
絡まる食材の例ですが、具体的には細切りした野菜が矯正器具に絡まりやすいとされています。エノキダケも同様です。
普段から、ほうれん草やもやしなど、繊維質の食材が歯と歯の間に挟まったり絡まりやすいことは納得いただけるのではないでしょうか。
野菜は重要な栄養素なので、食べないのではなく、矯正中は気を付けて食べることを意識したいものです。
まとめ
矯正中でも、食事は好きなものを美味しく食べたいものです。
とはいえ、矯正器具が外れてしまったり、故障してしまっては、矯正の意味がありません。きれいな歯を目指して始めた矯正ですから、少しの工夫で最後まで乗り切っていきましょう。
ひと昔前には、矯正中は食べるものがひどく制限された、などと言われ、矯正すると痩せてしまうという観点から矯正を不安視する傾向もありました。
しかし、食べるもの・飲むものを工夫すれば十分に食事を楽しんだまま矯正を進めていくことが可能です。
目指すところは、健康的なお口です。
矯正をしていなくても、普段から気を付けたい食べ方や飲み方もあるので、負担に思い過ぎないことも肝心です。
また、矯正時に使用する接着剤や器具も日々向上・改良されています。
矯正中の食事に関しては、歯科医師にもしっかりと確認しておくとよいでしょう。