インビザライン矯正中にコーヒーを飲むのはNG?
歯列矯正中には、飲食が制限されます。
例えばワイヤー矯正の場合には、矯正期間中ずっとお口の中に装置が取り付けられているため、噛む力も制限されます。
また、装置を壊さないようにすることや、虫歯や歯周病にもいつも以上に気を付けなければなりません。
では、歯列矯正でメジャーになってきた「マウスピース矯正」の場合はどうでしょうか。
マウスピース矯正でも最大手で施術例が多い「インビザライン」は、当院でもおすすめさせていただいているサービスです。
今回はインビザライン矯正中の飲食についてですが、特に多いご質問が、嗜好品の飲み物についてです。コーヒーや紅茶を日常的に飲まれる方は多いですよね。
インビザライン矯正中はどうなのでしょうか。
インビザライン矯正の特色にも触れながらお伝えしていきます。
インビザラインとは
歯列矯正には、現在大きく2つの方法があります。
従来のワイヤー矯正。そして、マウスピース矯正です。
ワイヤー矯正は施術例も多く、ほとんどの矯正に対応できます。
しかし、装置の見た目の悪さがデメリットとなり、歯列矯正をしたい方にとってはハードルを高くしていました。矯正期間は1〜2年ほどかかる場合もありますから、長い期間、外見を気にして過ごすことにストレスを感じる方も多いでしょう。
そのデメリットを解消したのがマウスピース矯正です。
インビザラインは、マウスピース矯正の業界最大手である米国アライン・テクノロジー社(Align Technology, Inc.)のサービスです。
マウスピース矯正は、スポーツでも歯の保護に使われるマウスピース同様、歯にアライナーと呼ばれる装置を被せる方法です。
理想の歯に向かって、徐々にアライナーで歯を動かしていくことで歯列矯正を行います。
ここで使われるアライナーはプラスチック製の半透明な物なので、歯に被せていてもあまり見た目が気になりません。
また、ほぼ1日(20時間以上)装着していなければいけない制約はあるものの、食事や歯磨きの際には外すことが可能なため、特に若い方を中心に広まっています。
ただし、デメリットは複雑な歯列矯正には向かないということです。
今後の技術の発展により適用例の拡大も期待はできますが、まだまだワイヤー矯正に比べると施術例が少ない状況です。
ですから、歯列矯正をやろうと考えた時には、今のお口の状態と理想の歯並びを歯科医師とよく相談して、矯正方法を決めていく必要があります。
以上がインビザラインの概要です。
インビザライン矯正中の飲食は【NG】3つの理由
話をタイトルに戻すと、インビザライン矯正中は、嗜好品のコーヒーや紅茶はもちろんですが、基本的にアライナーを装着したままの飲食はNGとなります。
ただし、水分補給としての「水」だけはOKです。
なぜ飲食がNGとなるのか、主な理由を3つあげましたので、確認していきましょう。
①インビザラインへの色素の付着を防ぐため
インビザラインの矯正治療のメリットは、見た目に矯正と分からないという点だとお伝えしました。
アライナーは半透明ですから、汚れや色素(強い色)が非常に目立ってしまいます。
せっかくのアライナーが黄ばんでしまっては、装着中の見た目に影響してしまうでしょう。
それに、インビザラインはワイヤー矯正と違い、飲食時にはアライナー(装置)をいったん外すことができます。むしろ、アライナーを外して食事をするべきで、装着したまま食事をしてしまうと傷が付いて汚れや着色が付きやすくなってしまいます。
矯正中もきれいな見た目でいられるように気を付けましょう。
②インビザラインの変形を防ぐため
インビザラインは柔らかいプラスチック製です。
食べる時(咀嚼)の力だと、アライナーが割れる・ヒビが入る・変形するなどの可能性があります。
また、熱い飲み物でも変形の理由になりやすいとされています。
アライナーは患者さんに合わせてオーダーメイドで調整されているため、壊れてしまうと修復が困難です。そうすると、効果的に矯正治療を進めることも難しくなってしまうので、気を付けたいところです。
ひと口、ふた口の少しだけならいいだろう、という気持ちも危険です。
③虫歯の原因になることを防ぐため
通常のお口の中は、飲食の際に唾液の作用で虫歯を防いでいます。ですが、アライナーを装着したまま飲食をすると、唾液がお口の中に行きわたらず、殺菌作用が働きません。
食べかすなどがアライナーと歯の間に溜まり続けて不衛生な状態を作りかねません。
インビザラインでは、矯正中に虫歯などで歯を削ると歯型が変形してしまい、アライナーが合わなくなってしまうという大きなリスクに繋がります。
矯正を順調に進行させるためにも、お口の中の衛生を気を付けるという意味でも、アライナーを装着したままの飲食は控えましょう。
特に気を付けたい【NG】飲み物3点
間食を少しだけなら。柔らかいものや、お茶だけなら。
ほんの少しの時間であれば、アライナーを取り外さずに過ごしてしまっても大丈夫だろうと考えてしまうかもしれません。
しかし、そもそも気を付けたい・控えたい飲み物があります。
①色素が強い飲み物
先の飲食でもお伝えしましたが、色素の沈着によって、アライナーが黄ばんでしまう・汚れてしまっては、インビザライン矯正のメリットである見た目の良さが維持できません。
また、問題のコーヒーですが、特に色素が強い飲み物です。コーヒーの飲み過ぎによる歯の黄ばみ(ステインなどの色素沈着)も問題になるぐらいです。
アライナーの隙間から、もともとのきれいな歯にコーヒーなどのステインが付いてしまうことも考えられます。
矯正が終了して歯並びはきれいになったけれど、今度は歯が黄ばんでしまったとならないように気を付けましょう。
②糖分が多めの飲み物
コーヒーや紅茶の他に日常的にスポーツ飲料をとる方もいるでしょう。
スポーツドリンクや清涼飲料水は、水に近い・あるいは体に良いと思われがちですが、糖分を多く含んでいます。
糖は虫歯や歯周病の原因になります。矯正中は飲むことを避けましょう。
また、チューハイやビールなどのお酒類にも糖分は多く含まれています。
また「ゼロカロリー」の表示をよく見かけて大丈夫と思われがちですが、人工甘味料を使用している場合が多いので、こちらも気を付けておきましょう。
③熱い飲み物
先にお伝えした項目の繰り返しになりますが、熱い飲み物はアライナーの変形を起こしやすいので特に気を付けましょう。
お湯なら良いだろうと思っても、常温にしておきたいものです。
アライナーを装着したままの飲み物は控えて、面倒でもアライナーを外すか、飲み物は水だけにしておきたいものです。
まとめ
矯正中であっても、ご自分の好きなものを食べたい・飲みたい気持ちは当然あります。
過度なストレスでインビザライン矯正の進行に影響が出ても困りますので、方法としては「アライナーを外す」ことを徹底しましょう。
そして、飲食後には最低限でもお口の中をすすいで清潔に保ちたいものです。
インビザラインではコーヒーはNGな飲み物です。
我慢に感じるかもしれませんが、矯正を行ったことで間食が減って食事のメリハリがつくなど、良い影響にも転じやすいと考えられます。
インビザラインで矯正をしている間は、メリハリのある食生活を心がけてください。
心配な点や疑問点があれば、いつでも当院へご相談ください。
インビザラインについてのご相談はお気軽にどうぞ。
https://invisalign-tokyo.pro