歯肉もきれいになる?黒ずみや変色の原因と治療方法を解説!

歯ぐき(歯肉)の黒ずみや変色は、多くの人が気にする問題の一つです。
健康な歯ぐきは淡いピンク色をしているはずなのに、なぜ一部が黒ずんでしまうのでしょうか?

実は、歯ぐきの黒ずみにはいくつかの要因が関与しています。
このコラムでは、その原因や治療方法、そして美しい歯ぐきを保つためのケアについて詳しく探っていきましょう。

健康な歯ぐきはどんな状態?

歯ぐきの黒ずみについてお話する前に、まずは健康な歯ぐきがどのような状態なのかをみていきましょう。

きれいなピンク色をしている

健康な歯ぐきは淡いピンク色をしており、全体的に均一な色合いがあります。
炎症や感染が起こっていない場合、歯ぐきには健康な血液が流れ、それが透けることできれいなピンク色を保つことができます。

弾力がある

健康な歯ぐきは軽く触られても痛みを感じにくく、柔らかさと弾力性を保っています。

血が出ない

歯ぐきは本来出血しないか、ごくわずかな出血しか起こりません。
歯ブラシの毛先やフロスを深く入れ過ぎた際に軽く出血する程度であれば問題ありませんが、出血が続く場合は歯ぐき炎や歯周病の兆候である可能性があります。

歯にフィットしている

健康な歯ぐきは歯にぴったりと密着し、歯を支えています。
このフィット感により、食べ物が歯と歯ぐきの間に入り込むのを防ぎ、感染や炎症が起こるリスクを低減します。

腫れやできものがない

健康な歯ぐきは腫れたり、腫瘍ができたりすることはありません。
腫れやしこり、ぶよぶよとしたできものがある場合は、歯ぐきが感染を起こしている可能性があるため、歯科医院で相談するようにしましょう。

歯ぐきが黒くなる原因

同じ歯ぐきの黒ずみでも、その原因は様々です。
背景にどのような問題が隠れているのか、ひとつひとつ詳しく説明します。

1.歯石の蓄積

歯に付着している石のような硬い塊「歯石」は、磨き残しが原因で生じます。
歯石には二つの種類があり、一つは歯の表面に付着する「縁上歯石」で、表面が黄色や薄い茶色を帯びています。
もう一つは、歯と歯ぐきの間の歯周ポケットの中に付着した「縁下歯石」で、茶褐色〜黒色をしています。
この縁下歯石が歯ぐきを刺激することで、歯ぐきが黒く見える場合があります。

2.歯周病

歯周病は歯の周りの組織の感染症です。口腔内の細菌が磨き残しなどによって増殖することで引き起こされます。
歯周病で炎症が起きた歯ぐきは赤くなり、さらに進行すると黒く変色することがあります。
歯周病は歯ぐきの色の変化のほかにも、歯ぐきが腫れる、出血するなどの症状が見られます。

3.喫煙などによる色素沈着

喫煙することで歯ぐきの中のメラニン色素が増殖するため、徐々に黒く変色することがあります。
また、タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素の影響により歯ぐきの血流が悪くなり、歯ぐきが黒っぽく見えるようになります。
タバコによる歯ぐきの黒ずみは、喫煙者だけでなく、その側にいる人が煙を吸い込んでしまう「受動喫煙」によっても起こります。

4.メタルマージン

メタルマージンは、被せ物が入っている歯の根元に起こる黒ずみです。
装着した被せ物や土台に金属が使用されている際に、治療後に歯ぐきが下がって被せ物の根元が露出してしまい、黒い線のように見える状態のことをいいます。

根元の金属が見えているだけなので、厳密には歯ぐきの着色ではありませんが、パッと見た時に「歯ぐきが黒い」と感じる現象の一つです。
白い被せ物でも、その内面や土台に金属が使用されていることがあり、気づいたら黒くなっていた、という例も多くあります。

メタルマージンは見た目が気になるだけでなく、適合が良くない被せ物を長期間使用することによって歯ぐきが炎症を起こす場合があります。
炎症によって歯ぐきがさらに下がり、メタルマージンがより目立ってしまうという悪循環にも繋がります。

5.メタルタトゥー

メタルタトゥーも、被せ物に使用されている金属が原因で起こる歯ぐきの黒ずみです。
被せ物や土台に使われている金属の成分が歯ぐきに流出し、黒っぽく着色してしまった状態のことを指します。
特に被せ物の縁の金属が歯ぐきにうつってしまうと、刺青のような線が生じてしまいます。

歯ぐきの着色はきれいになる?

歯ぐきの着色や黒ずみは、歯科医院で治療することが可能です。
ここからは、主な治療方法についてご紹介します。
黒ずみの原因によって治療内容が変わるので、歯科医師としっかり相談してから治療を受けると良いでしょう。

1.歯のクリーニング

歯科医院でのプロフェッショナルなクリーニングは、歯石などによる歯ぐきの黒ずみを取り除くための基本的な治療法です。
歯科医師や歯科衛生士が専用の器具を使って、歯の表面や歯周ポケットの中に付着した歯石や汚れを除去します。
定期的なクリーニングをしっかり受けることで、健康できれいな色の歯ぐきを取り戻すことができます。

2.歯周病治療

歯ぐきの黒ずみが歯周病に関連している場合は、歯周病の治療が必要です。
歯の周りの歯周ポケットの清掃や抗生物質の処方など、歯科医師による適切な歯周病治療を行うことで、黒ずんだ歯ぐきの改善に繋がります。

歯周病は、歯ぐきの見た目が悪くなるだけでなく、放置すると最終的に歯を支えている骨が溶け、歯が抜けてしまう恐ろしい疾患です。
自分自身では気づかないことも多いため、ぜひ一度歯科医院でチェックしてもらうことをおすすめします。

3.ガムピーリング

歯ぐきのホワイトニングとも呼ばれているガムピーリングは、喫煙などで歯ぐきに沈着したメラニン色素を取り除くのに適しています。
歯ぐきの表面に薬液(フェノール)を塗布し、歯ぐきの表面を一層剥がすことで、新しいピンク色の歯ぐきに生まれ変わるという仕組みです。

施術中はわずかにヒリヒリとする違和感がありますが、我慢できないような痛みはありません。
ガムピーリング後は、1〜2週間程度で歯ぐきがきれいになってきます。

施術の回数や効果の現れ方、痛みの感じ方には個人差があるため、歯科医師とコミュニケーションをとりながら行っていきましょう。

4.被せ物の作り替え

メタルマージンやメタルタトゥーによる黒ずみを改善するには、被せ物の作り替えが有効です。
被せ物やその土台に、金属が含まれないメタルフリーの材料を使用することで、自然な歯に近い色や形状を実現するとともに、将来的な黒ずみも防ぐことができます。

被せ物の場合は、白くて強度もある「オールセラミック」などを選択すると良いでしょう。
また、土台の場合はグラスファイバーという繊維を樹脂で固めた「グラスファイバーコア」などが治療に適しています。

メタルタトゥーのように歯ぐきに着色してしまった場合でも、被せ物を作り替えることによって徐々に改善することが期待できます。

5.レーザー治療

歯ぐきの黒ずみは、歯科用レーザーで治療することも可能です。
着色した部分にレーザーを照射し、黒ずんだ歯ぐきを除去して新しい歯ぐきをよみがえらせることができます。

施術の際は麻酔を行うため、痛みを感じることはありません。
副作用もなく、持病など健康面の不安を抱える方も安心して受けることができる治療です。

きれいな歯ぐきを保つためにできることは?

歯ぐきの黒ずみや着色を予防する方法もいくつかご紹介します。
歯ぐきをきれいにした後に再び着色するのを防ぐためにも役立ちますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

毎日の歯磨きをしっかり行い、定期的な歯科検診を受ける

歯のお手入れをしっかり行い歯周病を予防することで、きれいで健康的な歯ぐきを維持することができます。

禁煙する

喫煙は歯ぐきが変色するだけでなく、虫歯や歯周病のリスクも高め、全身の健康にも影響を及ぼします。
禁煙を考えている方は、一度医療機関に相談することをおすすめします。
禁煙に関する知識や経験を持っている専門家が、患者様の状況に合わせて適切なアドバイスや支援を提供してくれます。

歯の治療の際はメタルフリーの材料を選択する

金属を含まない材料で治療を行うことで、将来的な歯ぐきの黒ずみを避けることができるので、歯科医院で相談してみましょう。

まとめ

歯ぐきの着色は見た目が気になるだけではなく、歯ぐきの健康を損なっている場合もあります。
その原因は様々であり、歯の専門家である歯科医師にしっかり見極めてもらうことが重要です。
適切なケアを行うことで健康な歯ぐきを保ち、美しい笑顔を実現しましょう。

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