ワイヤー矯正の治療期間はどのくらいかかるの?

矯正治療の中では最も歴史があり、現在も矯正治療と言えば真っ先に思い浮かぶのはワイヤー矯正ではないでしょうか。

ほとんどの症例に対応できるなどのメリットも多いワイヤー矯正治療ですが、治療期間の長さが気になっている方も多いかと思います。

矯正治療は長期間にわたる治療ですが、実際の治療期間はどのくらいなのか、またなぜ治療期間が長くなるのか、今回はワイヤー矯正の治療期間について解説します。

ワイヤー矯正とは?

ワイヤー矯正とはどのようなものか簡単におさらいしておきましょう。

ワイヤー矯正は、ブラケットと呼ばれる矯正装置を歯に固定し、そこにワイヤーを通して歯を動かしていく矯正治療法です。

主に3つの種類があります。

  • 表側矯正

表側矯正歯の表面に矯正装置をつける方法です。口をあけたときに目立ちますが、矯正治療の中では治療費が比較的安価で済みます。

  • 裏側矯正

歯の裏側に矯正装置をつける方法です。装置が歯の裏側にあるので目立ちにくいですが、難しい施術のため歯科医師の技術や経験が必要になり、治療費も高くなる傾向にあります。

  • ハーフリンガル矯正

口をあけたときに目立ちやすい上の歯は裏側に、目立ちにくい下の歯は表側に矯正装置をつける方法です。他の2つより治療費が高く、歯科医院によってはハーフリンガルをおこなっていないところもあるので注意が必要です。

ワイヤー矯正治療が長期間になるのはなぜ?

ワイヤー矯正治療に限らず矯正治療が長期間になるのは、歯が動くスピードに限界があるからです。

歯は硬い骨の中に埋まっていますが、その歯を動かすには骨が動く仕組みを利用します。
歯槽骨(しそうこつ)と呼ばれる歯と歯が埋まっている骨の間には、歯根膜(しこんまく)というクッションのような役割の組織があります。

ワイヤーにより歯に力が加わると、動く方向の歯根膜は縮み、反対側は引き伸ばされます。
歯根膜は一定の厚みを保とうとする性質があり、伸びたところは元の厚みに戻るため骨を作る細胞を活性化させ、縮んだところは膜を広げるため骨を溶かす細胞を活性化させます。

動かしたい歯に力をかけて、歯の土台となっている骨を溶かし、新しい骨を作る仕組み(骨代謝)を繰り返すことで歯が動いていきます。

この骨代謝のサイクルを考えると歯が1ヶ月に動く範囲は1ミリ程度が限界となるため、歯並び全体を整えるためには長い期間が必要です。

ワイヤー矯正治療にかかる期間

では、ワイヤー矯正治療には実際どのくらいの時間がかかるのでしょうか。

矯正期間は歯を動かす「矯正期間」と動いた歯を固定する「保定期間」の2段階に分かれています。
この両方を合わせた期間が矯正期間といわれ、2~4年ほどかかります。

矯正期間

矯正期間は矯正装置をつけ、実際に歯を動かす期間です。
歯が動くのは1ヶ月に1ミリ程度と言われており、矯正期間の目安は1~2年程度です。

ただし、元の歯並びの状態などにより、治療期間は変わります。
例えば、1本だけの矯正や前歯のみなど、動かす本数が少なければ矯正期間も短く済みます。

保定期間

保定期間は動かした歯並びを安定させる期間です。
矯正した後の周囲の骨は不安定で動きやすく、歯は元の位置に戻ろうとし、これは後戻りと呼ばれる現象です。

この後戻りを防ぐために、「リテーナー」と呼ばれる装置をつけ歯並びを固定します。
リテーナーはワイヤータイプとマウスピースタイプがありますが、ワイヤータイプでも歯の裏側に1本だけ付けるので目立つことはありません。

保定期間は矯正期間と同じくらいの期間が必要になりますので、矯正に2年かかった方は保定期間も2年ほどになります。

治療期間を長引かせないための注意点

ここまでお話してきた通り、矯正治療は数年単位の長期間の治療になります。

できるなら計画通りに治療を終えたいものですが、気をつけないと治療期間が長引いてしまう可能性があります。
治療期間を長引かせないための注意点をいくつか紹介します。

歯みがきなどのセルフケアをしっかりとおこなう

ワイヤー矯正の場合、矯正装置が取り外せないので歯みがきがしにくく、汚れもたまりやすくなります。
汚れがたまると装置が外れやすく歯がうまく動かず、治療も思うように進まないことがあります。

また、汚れがたまってむし歯や歯周病になると、そちらの治療を先におこなうため、その分矯正治療期間が長引いてしまいます。

矯正期間中はいつも以上に口の中を清潔に保つようにしましょう。

通院期間を守る

矯正治療中は、1ヶ月に1回くらいの頻度で定期検診を受けます。
計画通りに治療が進むよう、歯が動く進行状況を確認し、それに合わせた調整をおこなうためです。

何も問題がないからといって定期健診を受けないでいると計画通りに治療が進まず、治療期間が長引いてしまうことがあります。

決められた通院期間を守り、忘れずに定期健診を受けるようにしましょう。

リテーナーは決められた通りに装着する

矯正治療は歯が動いたら終わりではありません。後戻りを防ぎ、矯正後の正しい場所にしっかりと固定させるため、リテーナーを装着する必要があります。

装着方法や期間をしっかりと守ることで整った歯並びと噛み合わせが安定し、矯正治療が終了となります。

矯正治療期間を短くするためには?

どうしても治療期間を短くしたい方は、以下のような方法があります。

しかし、対応できる技術や装置があるかどうかは歯科医院によって異なりますので、気になる方は受診する歯科医院に確認してみましょう。

セルフライゲーションブラケット

セルフライゲーションブラケットは、ワイヤー矯正で使用するブラケットの1つです。

従来のブラケットのようにブラケットにワイヤーを縛りつけることがないので、装置とワイヤーの摩擦が少なく、矯正力を少ない力で持続的にはたらかせることができます。

アンカースクリュー

アンカースクリューは矯正用インプラントともいわれ、1990年代後半に登場した比較的新しい治療法です。

人工関節や骨折時の骨の接合などに使用されるような、体に安心な素材(チタン)でできた医療用の小さなネジを矯正の土台にして、効率的に歯を動かしていきます。

従来の治療では難しかった症例でもアンカースクリューを使用することで治療が可能になるケースもあり、新しい治療法として注目されています。

アンカースクリューは直径1.5ミリ、長さ数ミリ程度と非常に小さく、埋入するための手術時間は1本5分程度です。術後の痛みはほとんどありませんが、歯茎から出ている部分が舌や唇に触れると引っかかりを感じやすいです。 アンカースクリューは矯正期間が終わりに近づいてきた段階で撤去します。

ワイヤー矯正以外で治療期間を短くする方法

ワイヤー矯正以外で矯正期間を短くしたい場合には以下のような方法があります。

      • オルソパルス

      オルソパルスはマウスピース矯正専用の医療機器です。

      近赤外線の光を1日10分間口の中にあてて、歯の周りの組織を活性化させることで歯の動くスピードを早めます。

      • セラック矯正

      歯を削りセラミックを被せる方法で、「矯正」とはいえ、歯を動かさずに歯並びを整えるので短期間で歯並びを改善できます。
      しかし、健康な歯を削ったり、神経を抜いたりしなければならないリスクがあります。

      まとめ

      いかがでしたか。今回はワイヤー矯正の治療期間について解説しました。

      矯正治療を始めると決めたら、治療終終了まで長期間かかることを覚悟して取り組みましょう。
      歯が動く仕組みが分かれば、治療に時間がかかることも納得できますね。

      治療期間を長引かせない注意点に気をつけながら、予定期間内に歯並び・噛み合わせが改善するよう、歯科医師と二人三脚で矯正治療を進めていきましょう。

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