歯ぐきの黒ずみは治療できる?原因と治療方法を解説

口元の見た目や美しさはお顔全体の印象を左右します。特に笑った時に見える前歯部分は人目につきやすいため、日頃から入念にケアをされている方も多いのではないでしょうか。

しかし、歯のケアは自分でできても、歯ぐきの色はどうでしょう。黒ずんだ歯ぐきは自宅でのケアだけでは改善できないことがほとんどです。

そこで今回は、歯ぐきが黒くなる原因と治療法について解説します。
歯ぐきの黒ずみを改善し、健康的で美しい口元を取り戻したい方はぜひ参考にしてください。

歯ぐきが黒ずむ原因

歯ぐきの黒ずみの主な原因は以下の5つです。ここでは歯ぐきが黒ずむ様々な原因を解説します。

  • 歯周病
  • メラニン色素の沈着
  • メタルタトゥー
  • ブラックマージン
  • 神経のない歯の変色により黒ずんで見える

歯周病

歯周病が進行すると歯ぐきが赤紫色に変色し、健康な歯ぐきと比べて黒ずんで見えることがあります。

また、歯周病の方の歯周ポケットの中には、血液と混ざったことで黒くなった歯石が蓄積されており、その色が透けて歯ぐきが黒ずんで見えるケースもあります。

歯周病は、今や日本人の成人8割が持っているとされるお口の病気です。歯周病が進行するとさらに歯ぐきの状態が悪化し、歯を失うリスクが高まり、その治療には費用がかかりますので、歯周病と診断された場合は歯科医院で早めに治療を受けましょう。

メラニン色素の沈着

歯ぐきが黒くなる原因としてメラニン色素の沈着が挙げられます。メラニン色素は外からの刺激を受けた際、体を守ろうとする防御反応として作り出されます。

通常はターンオーバーによって体外に排出されますが、外部からの刺激が続くとメラニンが過剰に生成され、排出が間に合わず体内に残ってしまいます。これが色素沈着のメカニズムで、歯ぐきが黒ずんで見える原因になるのです。

メラニン色素生成の原因となる刺激は以下のものが挙げられます。

①喫煙

タバコに含まれるニコチンやタールといった物質は体が有害物質と判断し、メラニン色素が生成されます。喫煙による有害物質はお口全体に広がるため、それに伴い色素沈着もお口全体に広がる傾向にあります。

また、喫煙は歯ぐきの血流を悪くする作用があり、歯周組織を弱めてしまうことがわかっています。歯周組織が弱まると歯周病が進行しやすくなるため、さらに歯ぐきが黒ずむ可能性が高まります。

②紫外線

歯ぐきも皮膚と同様に、紫外線によるダメージを受けます。ダメージから歯ぐきを守ろうとメラニン色素が生成され、歯ぐきの黒ずみの原因となります。

③飲食

刺激の強い食べ物や飲み物などは、メラニン色素が生成される引き金となります。日常的に口にする機会が多いと色素沈着が起こり、歯ぐきの黒ずみの原因となります。

④口呼吸

口呼吸はお口の中を乾燥させ、歯ぐきが外部からの刺激を受けやすくなります。メラニン色素が生成されやすくなり、歯ぐきの黒ずみの原因となります。

メタルタトゥー

メタルタトゥーとは、金属の被せ物やその土台から溶け出した金属イオンによって歯ぐきが変色する症状をいいます。メタルタトゥーは、主に金属が接触している歯ぐきに刺青のような色素沈着を起こすことから、このように呼ばれるようになりました。

最近では保険診療でもメタルフリー治療が推進されていますが、条件や治療箇所によっては金属素材を使用せざるをえない場合があります。

また、メタルタトゥーは口の中に金属が残っている限り再発する可能性があるため、歯ぐきの黒ずみを完全に除去したい場合はセラミック治療などを検討したほうが良いでしょう。

ブラックマージン

ブラックマージンとは被せ物の土台(金属)が露出し、歯と歯ぐきの境目が黒く見える状態のことをいいます。

この症状の主な原因は、歯ぐきの退縮です。年齢を重ねるごとに歯ぐきが少しずつ痩せていき、隙間ができて金属の土台が見えるようになります。

そのままにしておくと虫歯や歯周病のリスクも高まりますので、隙間を見つけたら早めに歯科医院に相談しましょう。

神経のない歯の変色により黒ずんで見える

ケガや治療で神経を失った歯は、時間の経過とともに黒く変色します。変色は見えている部分だけでなく歯ぐきの中の歯根にも起こりますので、その色が透けて歯ぐきが黒ずんでいるように見える場合があります。

歯ぐきの黒ずみを治療する方法

歯ぐきの黒ずみを改善するにはどのような治療法があるのでしょうか。ここでは代表的な方法を解説します。

ガムピーリング

ガムピーリングとは、歯ぐきの表皮を生まれ変わらせることで黒ずみを除去する治療法です。薬剤を使用する方法とレーザーを使用する方法の2種類があり、当院ではどちらの治療方法にも対応しています。

  • フェノール法(薬剤での治療法)

「フェノール」という薬品を塗布することにより、歯ぐきの色を健康的なピンク色に戻す方法です。症状に合わせ、数回に分けて施術を行います。

  • レーザー法

レーザーを使用して歯ぐきの黒ずみを取り除きます。黒ずみの状態によりますが、当院では麻酔をして施術いたしますので、痛みの心配は少ないでしょう。

歯周病の治療

歯周病が原因で歯ぐきが黒ずんで見える場合は、まず歯周病治療を行い、歯ぐきの状態を改善する必要があります。歯周ポケット内の歯周病はそのままにしておくと歯を失うリスクがある病気です。

治療をすることで歯周病菌が減少し、口内環境が改善されると、歯ぐきの色も健康的なピンク色に戻ります。

歯ぐきの黒ずみを予防するには

歯科医院で歯ぐきの黒ずみを除去したあとは、再発防止のためにもケアに取り組みましょう。ここでは歯ぐきの黒ずみを防ぐ方法について解説します

歯周病予防グッズを使う

歯周病によって歯ぐきが黒ずむのを予防するために、歯磨き粉やデンタルグッズを活用しましょう。市販の歯磨き粉の中には、歯周病菌を殺菌する成分が入った歯磨き粉も多く販売されています。

併せて歯間ブラシやフロスも使用すると、さらに効果的です。歯周病の原因菌は、磨き残しの中に潜んでいるからです。いくら歯磨きが上手な方でも、歯ブラシだけで落とせる歯垢の除去率は60%程度といわれています。

特に歯並びがあまり良くない方は、歯ブラシが隅々まで届きづらく、磨き残しが多い傾向にあります。歯間ブラシやフロスを併用することで磨き残しを防ぎ、歯周病による歯ぐきの黒ずみを予防しましょう。

タバコを控える

先述したように、歯ぐきの黒ずみの原因となるメラニンは喫煙によって生成機会が多くなります。メラニンが過剰に生成されると色素沈着が起こり、歯ぐきは黒ずんでいきます。

また、喫煙は歯ぐきの血流を悪くし、歯周組織を弱めます。歯周組織が弱まると歯周病が進行しやすくなるので、さらに歯ぐきの黒ずみの原因になります。

いきなり禁煙するのは難しいかもしれませんが、お口の健康のためにも徐々に本数を減らすなどして、歯ぐきの黒ずみ予防をしていきましょう。

メタルフリー治療

メタルタトゥーやブラックマージンは、金属を含まないメタルフリー素材の補綴物に交換することで再発を防止できます。

当院ではメタルフリー素材として、下記のセラミック治療に対応しています。

  • ジルコニア

酸化ジルコニアや二酸化ジルコニウムと呼ばれるセラミックの一種で、人工ダイヤモンドとも呼ばれています。耐久性が高く、人体との親和性が高いことから金属に代わる素材として注目されています。

  • イーマックス

ガラスセラミックをさらに強化して作られた素材です。透明感が高い色味が特徴で、自然な白さの再現に向いています。

  • ジルコニアポーセレン

耐久性の高いジルコニアに審美性の高いセラミックを焼き付けた素材です。色味の再現性が高く、自然な仕上がりに近づけることができるため、前歯部分の治療に向いています。

セラミック治療は歯の美しさと機能性を同時に高め、歯と歯ぐきに関するお悩みを解消するための治療方法です。健康的で美しい口元をお求めの方はぜひ当院へご相談ください。

まとめ

いかがでしたか。

今回は歯ぐきの黒ずみについて、その原因と治療方法、予防ケアをお話してきました。歯ぐきの黒ずみには様々な原因があり、その原因によって治療方法も異なります。

黒ずんだ歯ぐきの色は、自宅でのケアだけでは改善できないことがほとんどです。ご自身の歯ぐきの色が気になる方は歯科医院へ相談し、適切な治療を受け、健康的で美しい口元を取り戻しましょう。

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