矯正治療中に転勤・引越しが決まったらどうなる?

矯正治療中に転勤や引越しが決まると、治療の継続について不安になる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、矯正治療中の転勤・引越しに伴う手続きや注意点、費用面など、気になる疑問を解決します。

転院先選びのポイントや、スムーズに治療を引き継ぐためのヒントも紹介しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

引越しても矯正治療の引き継ぎは可能

矯正治療は年単位の時間がかかる治療です。成人の矯正治療の場合は、治療期間中に仕事などの都合で遠方へ引っ越さなければならなくなることも珍しくはありません。

しかし、転居先にこれまで治療を受けてきた歯科医院と同じ治療方針、矯正装置に対応しているなど、受け入れ態勢が整っている歯科医院があれば、治療を引き継ぐことができます。

これまで治療を受けてきた歯科医院に紹介状や診療情報提供書を作成してもらい、治療を引き継いでもらいましょう。

矯正治療中に転勤・引越しが決まったら、まずやるべきこと

  • 通院している歯科医院になるべく早く伝える
  • 紹介状や診療情報提供書を作成してもらう
  • 歯科医師と相談して転院先を決める

矯正治療中に転勤や引越しが決まったら、できるだけ早く通院している歯科医院に相談しましょう。

治療の進捗状況や転居先での治療継続の可能性、転院する場合の手続きなどについて、詳しく説明を受けることができます。

また、転居先で治療を引き継いでくれる歯科医院を紹介してもらえる場合もあります。

転院する場合の手続きの流れ

転院する場合は次の手続きが必要になります。

  • 通院中の歯科医院に転院の意思を伝える
  • 転院先の矯正歯科医院を探す
  • 転院先の矯正歯科医院に受診する

通院中の歯科医院に転院の意思を伝える

転院しなくてはならなくなったら、通院中の歯科医院になるべく早く伝えましょう。転院の理由や転居先のエリアを伝えると、スムーズに手続きが進みます。また、転院に必要な書類の準備もこの時に依頼しましょう。書類の準備には数日から数週間かかる場合があります。

転居先の歯科医院を探す

転院先の歯科医院を通院中の歯科医院から紹介してもらえる場合もありますが、紹介ができない場合は自分で探さなければなりません。歯科医院によっては現在の治療の引き継ぎが困難な場合もあるため、情報収集と電話での確認はしっかり行いましょう。

転院先の歯科医院を受診する

初診では治療の引き継ぎについて相談します。現在の治療状況や使用している装置、治療期間と費用についても確認してください。

特に費用についてはしっかり確認しておかないと、後々トラブルになる可能性があります。疑問や不安な点がある場合は、契約前に解消しておきましょう。

転院に伴う費用の手続き

転院する際に最も気になる点が費用についてだと思います。転院に伴い発生する費用手続きは、次のものが考えられます。

  • 通院中の歯科医院への残金精算
  • 転院先へ渡す資料の作成費用や転送費用
  • 転院先での初診料や検査費用
  • 転院先での治療費

通院中の歯科医院への残金清算

引越しなどが理由で矯正治療中に転院する場合、通院している歯科医院へ支払う費用は基本的にそれまでに進めた治療分のみです。契約時に治療費を全額支払っている場合は、それまでの治療分を差し引いた金額が返金されます。

デンタルローンを利用している場合は、ローン会社に問い合わせてみましょう。

転院先へ渡す資料の作成費用や転送費用

矯正治療の途中で転院する場合は、通院中の歯科医院に転院先に引き継ぐための資料の用意を依頼しなければなりません。

資料の作成費用は歯科医院によって異なりますが、およそ5千円〜1万円ほどが相場となっています。また、資料作成費用は自由診療のため、歯科医院が独自に設定しています。費用についてはあらかじめ確認しておくことをおすすめします。

転院先に渡す資料は次のとおりです。

  • 診療情報提供書(紹介状):現在の治療状況や使用した装置などが記載された書類
  • レントゲン写真:口腔内の状態を詳しく把握するための写真
  • 歯型:歯列の模型
  • 治療経過をまとめた記録:過去の治療内容が記録された書類

転院先での初診料や検査費用

転院先での初診料や検査費用は、歯科医院や検査内容によって大きく異なりますが、一般的な目安としては次のとおりになります。

  • 初診料:3千円〜1万円
  • 検査費用:5千円〜3万円

初診相談のみの場合は無料、もしくは低い金額に設定されている歯科医院もあります。また、検査を行う場合は初診料に検査費用が含まれていることもあります。

転院先での治療費

転院先での矯正治療費は、以下の要素によって大きく変わります。

  • 治療前の状態:歯並びの状態や噛み合わせの程度によって治療費用が変わります。
  • 治療方法:ワイヤー矯正、マウスピース矯正など、治療方法によって費用が異なります。
  • 使用する装置:装置の種類や材質によって費用が変わります。例えば、目立たないセラミック製のブラケットや、インプラント矯正などは、費用が高くなる傾向があります。
  • 治療期間:治療期間が長くなるほど、調整料などの費用がかかります。
  • 費用設定:歯科医院によって費用設定が異なります。一般的な矯正治療費の目安としては50万円〜100万円程度が多いです。

転院先の選び方

矯正治療の途中で転院することになった場合は、慎重に転院先を選ばなければなりません。転居先に通院中の歯科医院と同じ系列の歯科医院があれば問題ありませんが、そうでない場合などは自分で探さなければなりません。

転院先を選ぶ際は、次のポイントを参考に、ご自身の状況や希望に合った歯科医院を選びましょう。

  • 歯科医師の実績と経歴
  • 治療方針
  • 費用

歯科医師の実績と経歴

歯科医師の経歴や実績を確認することは、自分に合った治療を受ける上で非常に重要です。経験豊富な歯科医師は様々な症例に対応してきた実績があり、複雑な症例や難しい治療にも対応できる可能性が高いからです。

特に矯正治療は長期間にわたる治療となるため、豊富な経験を持つ歯科医師のいる歯科医院を選びましょう。

治療方針

転院先を選ぶ際は、治療方針もしっかり確認しておきましょう。矯正治療は単に歯並びをきれいにするだけでなく、噛み合わせや顎の骨格、顔全体のバランス、そして全身の健康にも影響を与えるからです。

治療方針が自分に合っていないと、治療期間が長引いたり、期待した治療結果が得られないといったリスクがあります。

費用

矯正治療は自由診療のため、歯科医院によって費用設定が大きく異なります。費用をしっかりと確認せずに転院してしまうと、予算オーバーや不必要な治療を受けることになりかねません。

後になって金銭トラブルに発展する可能性もあるため、転院先を選ぶ際はしっかりと費用について確認しましょう。

転勤・引越しを乗り越えて、理想の歯並びを手に入れましょう

いかがでしたか?この記事では、矯正治療中に転勤・引越しが決まったらどうなるのかを解説しました。ポイントをまとめると、次のようになります。

  • 転勤や引越しが決まっても、矯正治療を諦める必要はありません
  • 転院先を選ぶ際は、歯科医師の実績と経歴を確認しましょう
  • スムーズに転院前、転院後の手続きを進めるために、必要な資料や費用などを事前に確認しておきましょう

矯正治療は長期間にわたる治療です。転勤や引越しで生活環境が変わっても、安心して治療を継続できるよう、しっかりと準備しておきましょう。

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