矯正治療の流れを詳しく解説

今回は、「歯並びをきれいにしたいけど矯正治療の方法がわからない」、「矯正治療に興味があるけど、どんなことから始めるの?」といった疑問をお持ちの方へ、矯正治療の始まりから終わりまでの流れをご紹介します。それでは早速、矯正治療は具体的にどのような流れで治療を進めるのか、全体の流れについて解説していきましょう。

大まかな治療の流れ

歯列矯正では、検査、治療、保定の大きく3つのステップがあります。まずはそれぞれのステップをみていきましょう。

検査のステップ

この段階では、まず今の歯並びがどの様な状態か、いつ頃から症状が見られたのか、どの様に気にされているのかなどを伺っていきます。また外観から分かる範囲で歯と顎の骨の状態などを見ていき、大まかにどの様な治療が適切なのかを見ていきます。

加えて、矯正治療ではご本人の理想像も治療を計画するための大切な情報の一つです。丁寧にカウンセリングを行い、どの様な状態がご希望なのか、またそれが医学的、科学的に問題ないのかなどを検討していきます。

この段階でご希望に添える場合は、精密検査に進んでいきます。

精密検査ではCTスキャンなどを用いて、歯と骨の状態をより正確に検査していきます。また治療法によって様々な設計や計画を行い、治療計画全体を構築していきます。

症状によっては抜歯の必要性もあるため、その有無を判断した上で担当のドクターと連携をしていきます。

精密検査後の治療計画をもって、オーダーメイドの矯正治療計画が完成します。患者様のご同意を確認しましたら、治療に進んでいきます。

治療のステップ

精密検査の結果をもとに、事前に計画された装置を準備し、実際に歯に装着していきます。ワイヤー矯正の場合は装置を接着していきます。マウスピースタイプの矯正装置の場合は型取りを行った後、ステップごとに使用するマウスピースを作製し順番に切り替えながら治療を進めていきます。

歯の移動の際にはどうしても違和感やうずく感覚、場合によっては痛みを感じることもありますので、ドクターと相談しながら進行を管理していきます。このとき、決して無理はせず、遠慮なくドクターへ相談しながら治療を進めていきましょう。

歯を移動させる期間は軽度な症例で約半年程度、一般的なケースでは1~2年ほどが目安になります。治療期間中は使う装置により注意点が異なりますが、全てに共通するのはメンテナンスの重要性です。

矯正治療中は普段以上にケアに気を配り、歯間ブラシを使うなど歯ブラシが届きにくい部分も丁寧に清掃することを心がけましょう。
矯正治療中に虫歯ができてしまうと、治療が遅れるだけでなく、部位によっては治療後の見た目にも大きく関わることがあるため注意が必要です。

歯並びを安定させるステップ

矯正装置を使った歯の移動が終わると保定期間という時期に入ります。
これは動かしてすぐの歯が不安定なため、正しい位置で安定するまで専用の装置を使って固定するものです。

この保定装置をリテーナーと呼び、ワイヤー型のものやマウスピース型のものなどがあります。

矯正治療が終わってすぐの歯は、動かしていない歯に比べて骨との接合が弱くなっています。厳密には骨と歯との間にある歯根膜というゴムのような性質の柔らかい組織があり、この組織が元あった位置に歯を引っ張って戻そうとしてしまいます。

このような理由で不安定な歯の状態が安定するためには、約1〜3年ほどかかります。その間にも噛んだり話したり、さまざまな負荷が歯にはかかってきますので、そういった外的要因からも歯を守り、後戻りと呼ばれる現象を防いでいきます。

保定期間が終われば、矯正治療としては全ての流れが完了です。
せっかくきれいになった歯並びですから、虫歯や歯周病で削ったり抜いたりしなくて済むように、丁寧なメンテナンスをしていきましょう。

一般的に整った歯並びはガタガタの歯並びに比べて歯ブラシなどのメンテナンスが効率よくできると言われています。歯と歯の隙間が一定で、ブラシやフロスが入らない部分が少なくなるためです。

大まかな矯正治療の流れは以上の通りです。
次に、良い矯正治療を行うために大切になるポイントをいくつかご紹介します。

矯正治療を成功させるための大切なポイント

十分なカウンセリング

カウンセリングでは、患者さんご自身が何を1番重要視しているかをきちんと伝えることが大切です。例えば「抜歯はしたくない」、「痛みはなるべく抑えたい」、「目立たない矯正治療にしたい」、「前歯の見た目を治したい」といったように、今回の治療では何を優先して治療を進めたいか、不安なことや要望は些細なことでもきちんと伝えましょう。

その上で現在の歯の状態と希望を照らし合わせ、どのような治療方針が最適なのか、専門家であるドクターと一緒に判断していきます。

また具体的な情報として、そもそもの矯正治療の種類やそれぞれのメリットとデメリット、費用、期間などについてもこのタイミングで確認が必要です。時間も費用もかかる矯正治療ですので、なるべく多くの選択肢やその理由を確認していきましょう。

矯正治療は長期間にわたる歯科治療のため、カウンセリングではドクターとの信頼関係を築いて行くことが大切です。

今の状態を正確に把握する精密検査

精密検査では、CTスキャンなど高度な検査機器を用いて、現在の歯の状態や骨格などを正確に調べます。この段階ではすでに治療を行う前提での検査となる場合が多く、治療計画を立てるための検査とも言えます。

頭部の骨格や、歯型やアゴの関節の位置など、肉眼では確認できないものもチェックしていきます。他にも顔や口の写真撮影をしたり、歯の型取りなども行います。精密検査にかかる時間はおよそ1〜2時間ほどの場合が多いです。歯を抜く必要があるのか、治療計画に変更は必要ないかなども精密検査を行った上で判断していきます。

診断から治療計画のご説明

精密検査で得られた資料を用いて、最終的な診断と治療計画を作成します。この段階ではすでに用いる装置や全期間の予測が立っていますので、合わせて患者さんにご説明していきます。

治療計画を立てる上で、患者さんの希望に合わせた外観的な美しさはもちろんですが、機能面での配慮も必要です。見た目が整っていても奥歯が噛み合っていないなど、生活に支障をきたすトラブルが起きないよう、精密な計画を立てていきます。

またマウスピース矯正などの装置は、自由に取り外しができる反面、患者さんのご協力も不可欠です。こういった重要な事柄をお伝えしていきます。

十分な装置の使用

マウスピースタイプの矯正装置の場合、1日20時間以上は装置使用をしていただかないと十分な効果が得られない場合があります。そのため、患者さんにも治療期間中にはなるべく計画通りに装置を使用していただくことが必要です。

痛みや違和感でどうしても苦しくなった時は、ドクターへすぐに相談しましょう。ステップの見直しや装置の微調整で改善する場合もあります。

十分なメンテナンス

矯正治療中は何もしていない時と比較して虫歯になりやすい傾向にあります。例えばワイヤー矯正の場合、歯と歯の間にフロスが通せないので、これまで日々していた糸ようじなどが使えません。また装置の隙間にも汚れがつきやすくなるので、普段よりも丁寧なブラッシングが必要となります。

この点、マウスピースタイプの矯正装置の場合は優れています。自由に取り外しができるので、歯磨きをする10分程度であれば治療計画に影響せずに十分なメンテナンスをすることができます。

いずれの場合も定期的なチェックを医院で受ける際に虫歯や歯周病の懸念はないか、汚れは付着していないかなどを合わせて確認してもらいましょう。

まとめ

いかがでしたか? 今回は矯正治療を受ける際にどのような流れで進行するのか、成功させるためのポイントなどについて解説しました。

受けるなら一生に一度、本当に納得できる治療を受けていただくためにも、患者さんご自身の十分な理解が欠かせません。

今後も矯正治療に関する情報を発信していきますので、ぜひ他の記事もご覧ください。

最良の治療選びのお役に立てましたら幸いです。

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