歯科矯正の検査や診断では何をするの?その方法や内容を解説!

「歯並びが気になるので、歯科矯正の相談をしてみたい」
「矯正の検査って何をするんだろう?」
「検査中に痛みなどはないだろうか」

歯科矯正をお考えの方は、一度はこのような疑問を持ったことがあるのではないでしょうか。
歯科医院に行く前に検査の内容や診断方法がわかっていると、リラックスして臨むことができると思います。
今回は歯科矯正を始める前の検査方法や診断について、わかりやすくご説明します。

矯正が必要なのはどんなとき?

まず、歯科矯正がどのようなときに行われるのかを知っておきましょう。
以下のような症状があるときは、歯科矯正で改善することが望ましいです。

歯磨きがしにくい

歯が正常な位置からずれたり捻じれたりして生えていると、歯ブラシをまっすぐ当てることができません。
糸ようじやデンタルフロスといった補助的な道具を使っても、健康な歯並びと比べるとやはり磨き残しが多くなりがちです。

この磨き残しは「プラーク」と呼ばれ、耳かき1杯のプラークの中には細菌が1億個以上生息しているというデータがあります。
プラークは歯周病や虫歯の原因になるので、歯並びが悪いと必然的に歯の寿命が短くなってしまいます。

食べ物などがしっかり噛めない

歯並びが乱れていると、噛んだときに上の歯と下の歯がしっかり噛み合わないことがあります。

前歯に隙間ができてしまうと、レタスなど薄いものを噛み切ることが難しくなります。
また、奥歯がしっかり噛まない場合は、食べ物をすり潰す機能が失われ、消化不良にもつながります。

食事が楽しめないだけではなく、噛み合わせが悪いと特定の歯や顎の関節に負担がかかり、将来的に痛みが出るリスクも高くなります。

歯並びにコンプレックスがある

歯が重なり合って生えていたり、上あごや下あごが突出していたりして見た目が気になるという方はたくさんいらっしゃいます。
歯並びを気にして上手く笑えない、人前に出るイベントがあるのに歯並びが気になって憂鬱といったように、歯並びが悪いことで感じているコンプレックスを解消するために矯正治療を始める方も多いです。

大人の歯が正常に生えてこない

お子様の場合、「大人の歯が変な方向に生えてきた」という相談が非常に多いです。
大人の歯は子どもの歯と比べて大きいため、生え揃うにつれて歯並びが乱れていく場合もあります。

歯並びが順調に生え変わっているかどうか、一度歯科医院で確認することがおすすめです。

矯正前に行う検査の種類

歯科矯正前の検査や診断では、患者様のお口の中の状態や歯並び、噛み合わせなどを詳しく調べます。
具体的には、以下のような検査が行われます。

1.口腔内の観察

お口の中を実際に観察することで、歯並びや噛み合わせの異常を確認します。
また、歯並びや噛み合わせの異常によって引き起こされる歯やお口のトラブルも合わせてみていきます。

歯科矯正を開始するに当たっては、見た目だけでなく、虫歯や歯周病のリスクが高まっていないか、飛び出した歯が当たって粘膜が傷ついていないかなど、歯の機能的な部分にも着目することが大切です。

2.写真撮影

歯の状態を正確に記録するため、お口の中やお顔の写真撮影を行います。
特に治療前の写真は、治療が進むにつれて現れる歯並びや口元の変化を確認するためにとても重要です。

従来はフィルムカメラを使用していましたが、現在ではデジタルカメラが普及しています。デジタルカメラでは写真を高画質で撮影でき、撮影後すぐに画像を確認することも可能です。
写真を用いて治療前と治療後の変化を客観的に確認できるので、治療に対するモチベーションを高めることができますね。

3.レントゲン写真撮影

歯並びには、歯の根っこの状態やあごの骨の位置などが非常に密接に関わっています。
X線を利用した「レントゲン写真」を撮影することで、肉眼では見ることができない歯や骨の状態を詳しく調べることが可能になります。

歯科矯正の際に撮影するレントゲン写真は、以下の2種類です。

パノラマX線写真

パノラマX線写真は、患者様のお口の中全体を一度に撮影することができるレントゲン写真です。
歯の根っこや骨の状態を詳しく調べることができ、歯科矯正の診断や治療計画の立案に役立ちます。

また、親知らずやお子様の永久歯など、まだ生えていない歯の有無や位置関係を確認するためにも使用します。

セファログラム

セファログラムは、患者様の顔全体を撮影するレントゲン写真です。
上下のあごの骨の状態や位置関係、噛み合わせなどを詳しく調べることができます。

セファログラムは矯正治療において、歯並びだけでなく、あごの骨の形や成長の様子、あごの関節の状態などを評価するのに有用です。

また、治療前後の変化を正確に比較することができるため、現在行っている治療がどのように進んでいるかを確認する際にも利用されます。

4.歯並びの型取り

歯並びや噛み合わせの状態を詳しく調べるため、型取りは大切な検査のひとつです。

一般的には、粘土のようなペースト状の材料で型を取り、その型に石膏を流し込んで歯並びを再現する模型を作製します。
この模型をもとに、矯正治療の計画を立てたり、矯正に使用する装置やマウスピースなどを作製したりします。

5.口腔内スキャナー

歯型を取る時の材料が口の中に入ってくる感覚が苦手、という方も多いと思います。
歯型を取ったことがある方はご経験があるかもしれませんが、型取りはお口の中に入れた材料が固まるまで待つ必要があり、少し息苦しさを感じる方もいらっしゃいます。

当院では型取りの代わりに、小型のカメラでお口の中を撮影し、それを3D画像に変換する「口腔内スキャナー」を採用しているので、型取りが苦手な方でも安心して検査を受けていただけます。
お口の中で数分間カメラを動かすだけで、歯の形を正確に読み取ることができます。
撮影したデータから3Dプリンターで模型を作製することもでき、型取りの負担もなく治療を進めることが可能です。

口腔内スキャナーはカメラなので、CTやレントゲン撮影のように放射線を使用するものではありません。
そのため安全性が高く、お子様や妊娠中の方なども安心して受けられる検査です。

なぜたくさんの精密な検査をするの?

これまで様々な検査をご紹介しましたが、どうしてこんなにたくさんの検査をしなければならないのか、不思議に思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実は、歯並びや噛み合わせの乱れには、様々な要因が関係しています。

例えば「上の歯並びが突き出て出っ歯になっている」というお悩みがある場合、その原因として考えられる理由はひとつではありません。

同じ出っ歯でも「上あごの骨が成長しすぎている」「下あごの成長が弱い」「前歯が前方に傾いて生えている」など、複数の原因が考えられるのです。

原因が異なれば、それに対する治療も変わってきます。
まずは歯並びの乱れが一体どこから生じているのかを、複数の検査を通じて診断し、適切な矯正治療計画を立てることが重要です。

患者様と歯科医師が協力して治療を進めることで、正しい噛み合わせや美しい歯並びを手に入れることができるのです。

まとめ

歯科矯正前の検査について、具体的にイメージしていただけましたか?

検査の数は少し多く感じるかもしれませんが、ひとつひとつの検査は負担も少なく、患者様が痛みを感じることがないよう丁寧に行ってくれる歯科医院がほとんどです。

今回のコラムを参考に、ぜひ肩の力を抜いて歯科矯正の相談をしてみてはいかがでしょうか。

news
ニュース

ニュースの新着記事

歯科コラム

歯科コラムの新着記事

取材情報

取材情報の新着記事

調査結果

調査結果の新着

RESERVATION
               
contact us
お問い合わせ
Access
医院案内
アトラスタワーデンタルクリニック医療法人社団山手会
住所
153-0051
東京都目黒区上目黒1-26-1
アトラスタワー2F.3F
アクセス
東横線・日比谷線中目黒駅徒歩30秒
電話番号

2F) 03-5721-4188

3F) 03-5724-3604

診療時間 日・
祝日
10:30-13:00
15:00-19:30
アトラスタワーデンタルクリニック