インプラントの術後、過ごし方のポイントは?

インプラント手術は1〜2日と短期間で終えることができますが、インプラントと骨の結合までに数ヶ月を要し、ドクターとのカウンセリングから治療完了までに半年から1年ほどかかることが一般的です。

インプラントは外科手術のため、術後の過ごし方で気を付けるポイントがあります。傷の治癒期間を長期化させないよう、また、感染症を予防することが大切です。

この記事では、インプラント手術後の過ごし方のポイントについて詳しく解説します。

記事で紹介しているコツを押さえて安静に過ごし、術後の身体的かつ精神的負担を軽減していきましょう。

インプラントってどんな治療?

インプラント手術とは、虫歯や歯周病などが原因で歯を失ってしまった際にチタンやチタン合金で作られた人工の歯根を埋め込む手術のことを指します。

欠損した歯を補う治療として、入れ歯やブリッジがありますが、インプラントは他の二つの治療よりも審美性が高く、周囲の歯に影響を与えず、そして食べ物をしっかりと噛むことができるといったメリットがあるため、近年注目を浴びている治療方法です。

インプラント治療は下記の流れで行います。

Step1: ドクターとカウンセリング・治療計画の立案・精密検査の実施
Step2: インプラント手術
Step3: アバットメントと人工歯の装着
Step4: メンテナンス

これらのステップを通常3ヶ月から1年ほどかけて行うことが一般的です。

また手術に関しては1回法と2回法があり、それぞれ手術の回数を表しています。インプラント治療の流れや治療期間についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をお読みください。

インプラントの手術自体は1〜2日と短期間で済むため、負担の大きな手術ではありませんが、身体的・精神的に負荷がかかることもあるため、術後の過ごし方に注意が必要です。

インプラント手術後に起こるリスク

インプラント手術は外科手術であるため、術後に下記のようなリスクがあります。

インプラントと骨がスムーズに結合しない

インプラントと骨が結合するのに上顎は2〜3ヶ月、下顎は半年ほどかかることが一般的ですが、インプラントに負荷がかかっている場合、結合にそれ以上の期間を要することがあります。結合に時間がかかると治療期間が長引いてしまいます。

インプラント周囲炎にかかる

手術後にインプラント周囲炎(インプラント周辺組織で炎症が起こる疾患のこと)にかかってしまうと、せっかく埋め込んだインプラントが抜けてしまう可能性があるため、インプラント治療後の定期的なメンテナンスや通院が必要です。

術後の痛みや腫れがひかない

インプラント術後の痛みや腫れは、2、3日目をピークに通常1週間ほどで落ち着きます。炎症止めなど処方された薬は、歯科医師の指示通りにしっかり服用しましょう。

しかし、埋め込んだインプラントの数が多かったり、インプラント手術中に骨を増やす手術も行っている場合は、術後の痛みや腫れが長引くことがあります。
あまりにも痛みが強かったり、長引く場合は患部に冷たいタオルをあてるか、かかりつけのドクターに相談しましょう。
保冷剤や凍ったもので冷やしてしまうと、血が固まってしまい治りが遅くなり、腫れもなかなか引かない原因になるので注意してください。

術後の過ごし方のポイント

上記のリスクを防ぐためには、術後の過ごし方が大切です。ここでは、術後の過ごし方のポイントについて解説します。

術後2〜3日は刺激的な飲食物・運動・入浴を避ける

インプラント術後の2〜3日間は、カレーライスのような香辛料や辛い刺激物が入っている料理、お煎餅などの固い食べ物、そして炭酸飲料などの刺激の強い飲み物を避けて、スープやゼリーなど柔らかいものや1口サイズにした食べ物を食べるようにしましょう。噛む時は患部の反対側の歯を使うことがおすすめです。

また、インプラント手術直後は麻酔が効いており、意図せず口腔内を傷つけてしまう可能性があるため、術後1〜2時間は食事を控えてください。

ジョギングやウォーキングなどの軽い運動は術後2〜3日、サッカーや水泳といった激しい運動は術後1週間は控えることが望ましいです。なぜなら、患部の出血や腫れを引き起こしてしまう可能性があるからです。
デスクワークや軽い家事であれば、術後の体調に注意し、術後当日より再開して問題ありません。

同じような理由から、術後は熱いお風呂は控えて、汗を流す程度のシャワー浴にしましょう。

タバコを吸わない

タバコによってインプラントに下記のような悪影響を及ぼします。

  • インプラントの寿命が短くなる
  • インプラントの定着を妨げる
  • 傷の治りが遅くなる
  • 感染症にかかるリスクが高まる
  • インプラント周囲炎にかかるリスクが高まる

これらの理由より、インプラント術後は禁煙することが望ましいです。ヘビースモーカーの方でインプラント治療を検討している方は、早めに禁煙することがリスクを避ける上では重要です。

歯磨きやうがいをする場合は患部を刺激しない

インプラント術後の1〜3週間ほどは、歯磨きやうがいを通じて患部を刺激しないように、細心の注意を払うようにしてください。
痛みや腫れを感じて指や舌で触れたくなるかもしれませんが、これも避けてください。患部への刺激が多いほど、縫っている糸が解けたり、治癒に時間がかかってしまうからです。

術後の歯磨きは、歯磨き粉を使用しない、うがいの回数を減らすなどして最低限の口腔内の衛生環境を保ちながら、患部への刺激を極力おさえるようにしましょう。

術後およそ2週間後に行われる抜糸の日まで、専用のブラシ以外での手術部位の歯磨きは控えてください。

術後1週間は飲酒を控える

術後にアルコールを摂取することで体内の血流が良くなり、患部の出血や腫れが発生しやすくなります。傷の治癒に時間がかかってしまうリスクがあるため、術後1週間はアルコールを控えましょう。

処方された薬は飲み切る

術後にドクターから鎮痛剤や抗生物質が処方されます。処方された薬を飲むことで感染症を防いだり、痛みや腫れを抑えることにつながります。ドクターの指示に従って、処方された薬、特に抗生物質はきちんと飲み切るようにしてください。

薬が効果を発揮することを妨げてしまうため、薬を飲む際にはアルコールでの服用は絶対にやめましょう。

きちんと睡眠を取る

きちんと睡眠時間を確保することで、免疫力が高まり傷の治癒が早まることにもつながります。術後は夜更かしを避けて、できるだけ身体を休めるように心がけましょう。

まとめ

インプラント治療後には痛みや腫れが長引いたり、感染症を引き起こしたりと様々なリスクが潜んでいます。そのようなリスクを軽減させるためには、術後の過ごし方が大切です。

インプラントの術後には下記の点に気をつけて過ごすように心がけましょう。

  • 術後2〜3日は刺激的な飲食物・運動・入浴を避ける
  • タバコを吸わない
  • 歯磨きやうがいをする場合は患部を刺激しないようにする
  • 術後1週間は飲酒を控える
  • 処方された薬は飲み切る
  • きちんと睡眠を取る

ドクターからの注意事項をしっかりと守り、リラックスして手術に臨んでくださいね。
治療が終わった後も定期検診を欠かさずに、インプラントが長持ちするよう心がけていきましょう。

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