銀歯を白い歯にできる？セラミックなどで白い歯にする方法を解説！

むし歯の治療で、銀歯が入っている方は少なくないと思います。
以前は銀歯の治療が一般的でしたが、近年は見た目や他のメリットがあるため、銀歯以外の治療法を選ぶ方も増えてきました。

「銀歯が気になるけど、白い歯にできるの？」「白い歯っていろいろ種類があるみたいで、よくわからない」
このように疑問があるために、治療に踏み切れない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は銀歯を白い歯にする方法について解説していきます。

銀歯が気になる、白い歯に変えたいとお考えの方はぜひ参考にしてください。

銀歯はどんな治療法？

むし歯の治療は、まずむし歯になった部分を削ってそこに詰め物をします。
むし歯が進行し、削る部分が多いと詰め物ではなく被せ物になります。

その際の詰め物や被せ物に、銀・パラジウム・金・銅を合わせた合金を使用するのが「銀歯」と呼ばれる治療法です。

保険診療のため治療費が安価で済み、奥歯など目立たない部分であれば、銀歯による治療を選ぶ人も少なくありません。

しかし、金属アレルギー発症のリスクや、二次むし歯になりやすいなどのデメリットがあります。
そのため、再治療が必要になるかもしれないことを考えると、長期的にみれば安価では済まないこともあるでしょう。

それでは、銀歯は白い歯に変えたほうがよいのでしょうか。
メリットやデメリットとともに解説していきます。

銀歯のメリット

• 保険適用で治療できるため、治療費が安価で済む
• 金属そのものは強度があり、すり減ったり、割れたりなどの破損が少ない

銀歯のデメリット

• 金属アレルギーを発症する可能性がある

現在は金属アレルギーを持っていなくても銀歯で金属を使用することで、経年のため溶け出した金属が体に蓄積されて金属アレルギーを発症する可能性があります。

• 見た目が目立ってしまう

色が銀色のため、白い歯の中では目立ちます。
治療箇所によってはコンプレックスになってしまうこともあります。

• メタルタトゥーが起こる

経年劣化によって金属が溶け出すことで、歯ぐきが黒ずんで変色してしまいます。
これはメタルタトゥーと呼ばれ、歯ぐきの色を戻すには表面を剥がすしかありません。しかし、金属が残っている限りは再発の可能性があります。

• 銀歯の下にむし歯ができやすい

金属の特徴で、力が加わると徐々に形が変化していきます。
そのため、治療後時間がたつと歯と金属の間に隙間ができ、その間に汚れがたまりやすくむし歯のリスクが高くなります。

また、金属の下なのでレントゲンを撮ってもむし歯を発見しにくく、気づかないうちに重症化することもあります。

銀歯を白い歯にしたほうがよい理由

デメリットを考えると、銀歯を白い歯に変えることをおすすめしますが、その理由をいくつかあげてみます。

金属アレルギー発症の心配がない

銀歯で金属を使用していると、金属イオンが少しずつ溶け出してきます。
溶け出すのはほんのわずかですが、年月がたつと体に蓄積され、金属アレルギー発症の原因となることがあります。
白い歯にも様々な種類がありますが、そのほとんどは金属を使用しないため、金属アレルギーを発症する心配がなくなります。

二次むし歯を予防することができる

銀歯は経年劣化で形が変形することから、歯と詰め物の間に隙間ができ二次むし歯になるリスクがあります。

しかし、白い素材の詰め物は変形がほとんどなく、歯に密着したまま隙間ができにくいので二次むし歯を予防することができます。
特にセラミックは表面がツルツルしているため、汚れが付きにくく二次むし歯のリスクも低くなります。

見た目がきれいになる

銀歯が目立つところにあると人の目が気になる方も多いでしょう。

歯は思ったより顔の印象に大きく関わっています。
見た目が気になり、コンプレックスになる場合もあり、人と話すのが億劫になったり、会話や食事を思い切り楽しめなくなったりします。

白い歯に変えることでコンプレックスがなくなり、見た目の印象がよくなるばかりでなく、自分の気持ちの部分でも変化を期待できるでしょう。

銀歯を白い歯にする方法

銀歯を白い歯に変える方法には、保険適用と自費診療のものがあります。

保険適用

まずは保険適用になるものを紹介していきます。

コンポジットレジン

歯科用プラスチックの素材で比較的小さいむし歯の治療に使用されます。
耐久性があまりないため、力のかかる奥歯などにはむきません。
吸水性があるため時間がたつと黄色っぽく変色する場合があります。

硬質レジン前装冠

金属を土台にし、表面に歯科用プラスチックのレジンを張り付けたものです。
基本的には前歯から三番目の歯までの使用になります。
内側が金属のため強度はありますが、金属アレルギーを発症する可能性があります。

CAD/CAM冠

ハイブリッドセラミックとも呼ばれ、プラスチックのレジンとセラミックを混ぜ合わせた素材です。
比較的大きなむし歯に使用され、金属を使用しないので、金属アレルギーの心配がありません。

適応できる箇所が限定されているのと、歯型のデータをスキャンして機械でつくるため、取り扱いのできる歯科医院が限られていますので、希望する場合は確認が必要です。

自費診療

自費診療のものは保険適用のものに比べると高額になりますが、様々なメリットもあり選択肢が広がるので参考にしてください。

ダイレクトボンディング

欠けた部分や削った部分に、コンポジットレジンという歯科用プラスチックを直接装着するものです。保険のものより耐久性があり色の種類も豊富です。
主に歯と歯の間などの小さなむし歯に対応します。

直接口の中で素材をつめ硬化させるので、型をとる必要がなく、その日のうちに治療がおわります。

オールセラミック

陶器のような素材のセラミックを使用します。
透明感や白さなど、天然の歯に限りなく近く仕上げることができます。

汚れがつきにくく、プラスチックのように経年による変色もありません。
また、金属を使用していないため、金属アレルギーやメタルタトゥーも心配ありません。

ハイブリッドセラミック

レジンとセラミックを混ぜ合わせた素材です。

セラミックだけのオールセラミックよりは見た目が劣りますが、費用は抑えることができます。
また、オールセラミックよりも歯を削る量が少ないため、歯をできるだけ削りたくない方は検討してみましょう。

ジルコニア

人工ダイヤモンドとも呼ばれるほど非常に強度のある素材です。
強度があるため、奥歯など噛むときに力がかかる部分に適しています。

ジルコニアを土台にして表面にセラミックを焼き付けるので、見た目の仕上がりがきれいです。

銀歯を白い歯にするときの注意点

銀歯をセラミックなどの白い歯に変えることは大きなメリットがあります。
しかし、いくつか注意点もありますので、注意点もしっかり把握したうえで治療を決めましょう。

歯を削らなければならない

現在入っている銀歯を取り外すときや、形を整えるために歯を削らなければなりません。
歯を削るということは、それだけ歯がもろくなり、寿命が短くなるということです。

寿命が短くなるため、将来的に何かしらの問題が生じる可能性があります。

歯がしみる場合がある

銀歯はむし歯などの問題があった歯なので、健康な歯よりも弱くなっています。
銀歯を外したり、削ったりすることで、しみたり痛みが出たりすることがあります。

治療費が高額になる場合がある

歯を白くする場合、材質によっては治療費が高額になる場合があります。

治療箇所や歯の状態、予算など、治療法や材質を決めるのには専門的な知識を持つドクターに相談するのがよいでしょう。
その場合、メリットだけではなく、デメリットもきちんと聞いておくようにしましょう。

おわりに

いかがでしたか。
今回は銀歯を白い歯にすることについて解説してきました。

白い歯は様々な種類があるため、自分の希望と治療箇所や歯の状態などをみながらドクターとよく相談して決めましょう。

銀歯も白い歯もそれぞれメリットやデメリットがあります。
よく把握したうえで治療を選択したいものですね。

歯がきれいになると気分がよく、明るくなりますね。
現在銀歯が気になっている方は、白い歯に変える治療を考えてみてはいかがでしょうか。