矯正のよくあるトラブルは?応急処置や回避する方法を徹底解説!

矯正治療は美しい笑顔を手に入れるための素晴らしい方法ですが、時にはトラブルが生じることもあります。
どのようなトラブルが起こるのかや、適切な対処法を知ることで、治療のスムーズな進行につながります。
このコラムでは、よくある矯正治療のトラブルと、その対処や回避方法について探っていきましょう。

ワイヤー矯正のトラブルと対処方法

ワイヤー矯正は、歯の表面に「ブラケット」という小さなボタンのような部品を接着し、そこにワイヤーを通す「マルチブラケット装置」を使用して歯を動かします。
幅広い症例に対応可能なワイヤー矯正ですが、装置に複数の部品が使われているため、装置自体の不具合が多い傾向があります。
どのようなトラブルが起こりやすいのかをひとつずつ見ていきましょう。

1.舌や頬に矯正装置やワイヤーが当たって痛い!

ワイヤー矯正では、マルチブラケット装置がお口の中の粘膜に当たって痛むことがあります。
同じ箇所に装置が当たり続けると、傷や口内炎を引き起こすことも。

すぐに歯科医院に行くことができれば良いのですが、それが難しい場合は応急処置として「歯科用ワックス」を痛いところに付ける方法があります。
歯科用ワックスは、ロウを主成分とした硬い粘土のような材料で、ワイヤー矯正を始める際に歯科医院でもらうことができます。

頬や舌など、装置が当たる箇所の水気をしっかりと拭き取ってから、歯科用ワックスを適当な大きさにちぎって丸め、当たりやすい部分のブラケットやワイヤーを覆うように付けると、痛みが和らぐことがあります。
次回来院時には、装置が当たって痛いことを歯科医師にしっかりと伝えましょう。

また、ワイヤーが当たって痛いからといって、自分でワイヤーを切ったり曲げたりしてしまうと、矯正装置が外れたり、矯正効果が妨げられることがあるため避けてください。

2.ワイヤーが切れてしまった!

マルチブラケット装置は、ブラケットに装着するワイヤーの太さを、細いものから太いものに交換することで歯を動かしていきます。
そのため、矯正治療を開始したばかりの頃はワイヤーが細く、切れてしまうことがしばしばあります。
ワイヤーが切れたままだと、歯が計画通りに動かないだけでなく、ワイヤーでお口の中が傷つく恐れもあります。なるべく早く歯科医院に連絡し、適切な処置を受けましょう。

3.ブラケットが外れた!

ワイヤー矯正では、まれに歯の表面に取り付けられたブラケットが外れることがあります。
特に、お煎餅などの固い食べ物や、唐揚げなどの固いお肉、ガム、キャラメル、グミなどを食べた際に外れやすい傾向があるため、食事の際は十分に気をつけましょう。

ブラケットが外れた場合は、早めに歯科医院での再取り付けが必要です。ブラケットが外れたことがわかったら、すぐにかかりつけの矯正歯科に連絡しましょう。
外れたまま放置しておくと、歯が望ましくない方向に移動してしまい、治療期間が長くなる可能性があります。

4.歯を動かす際に痛みがある!

矯正治療は、歯を移動する際に痛みが生じる場合があります。特に、ワイヤーの交換を行った直後は歯を動かす力が強まるため、痛みが生じやすくなります。
患者様によって痛みの感じ方はそれぞれで、全く痛みを感じなかったという方もいれば、痛すぎて何も手につかない、という方もいらっしゃいます。

痛みは数日程度で落ち着くことがほとんどですが、私生活に影響が出る場合は痛み止めを飲んで様子を見ましょう。歯科医院で処方された薬であればより安心ですが、もし手元に無ければ市販の痛み止めでも構いません。
持病などがあり普段から薬を飲んでいる場合は、歯科医師や薬剤師に飲み合わせを確認してから服用するようにしましょう。

マウスピース矯正のトラブルと対処方法

マウスピース矯正は、患者様専用のマウスピースを定期的に交換しながら歯を動かす治療です。
取り外しが可能なマウスピース矯正は、固定式のワイヤー矯正とは異なるトラブルが発生しやすくなります。ここからは、マウスピース矯正のトラブルについて詳しく見ていきましょう。

1.マウスピースを無くしてしまった!

マウスピース装置は取り外し式のため、紛失するトラブルが頻繁に起こります。
紛失の原因として、「具体的な置き場所を決めていなかったため、家の中で無くしてしまった」、「飲食店で食事した際に置き忘れてしまった」、「間違えて捨ててしまった」などが聞かれます。
特に食事の際は、マウスピースが人目に触れるのを気にしてティッシュやナフキンに包んでしまう方が多く、ゴミと間違えて捨ててしまうケースが多いです。

マウスピースを無くしてしまったときは、まず心当たりがある場所をしっかり探しましょう。外出時に紛失した可能性がある場合は、食事をしたお店などに早めに連絡してください。

どうしてもマウスピースが見つからなかったときは、1つ前に付けていたマウスピースが手元にあれば装着しましょう。あと数日で次のマウスピースに移る予定だった場合は、次のマウスピースでも構いません。
歯並びが後戻りする可能性があるため、そのまま何も付けないで放置するのは避けましょう。その後、速やかにかかりつけの矯正歯科に連絡し、指示を仰いでください。

また、マウスピースを無くさないための工夫として、「取り外したらケースにしまう」、「置く場所を決める」、「歯磨きと食事のとき以外は外さない」などがあります。トラブルを回避するためにぜひ実践してみてくださいね。

2.マウスピースを付け忘れてしまった!

一般的なマウスピース矯正では、1週間かけて歯が約0.25mm程度移動します。ですから、1日マウスピースを付け忘れると、およそ0.03mmの移動ができなかったことになります。
この程度であれば、矯正治療の進行にはほとんど影響がないと考えられます。また、1日の付け忘れでは、歯の後戻りが生じることもほとんどありません。

ただし、付け忘れの期間が数日、1週間と長くなると、歯並びが後戻りしたり、治療計画とは違う方向に歯が動いてしまったりする可能性があります。その結果、次に装着したときにマウスピースが上手く入らない恐れが出てきます。
状態にもよりますが、マウスピースが入らない場合は新しいマウスピースを作り直さなければならない可能性が高く、その分の時間と費用が追加でかかります。

このようなトラブルを防ぐために、マウスピース装置は毎日一定時間、歯科医師の指示通り装着するよう心がけてください。また、長期間マウスピースを装着をしなかった場合は、早めに歯科医院に相談しましょう。

3.マウスピースが浮いていてはまらない!

「マウスピースを毎日装着しているのに、うまくはまらない」という場合には、次の項目をチェックしてみましょう。

・装着の順番は合っているか

マウスピース矯正では、ステージに応じてマウスピースを装着する順番が指定されています。誤った順番で装着すると、マウスピースが適切にはまらず、浮いてしまう場合があります。
適切な段階のマウスピースを装着しているか、もう一度よく確認しましょう。

・装着時間が不足していないか

矯正用のマウスピースは、1日20時間以上の装着が必要です。この基準を下回る日が続くと、歯の移動が十分に進まず、次のマウスピースが適切にフィットしません。
装着時間をしっかり守れているか、頻繁に取り外していないか、今一度見直してみましょう。

・チューイーを適切に使用しているか

マウスピースを装着する際には、シリコン素材の「チューイー」という補助道具を使用します。マウスピースを装着する際、手で押し込むだけではマウスピースと歯を十分に密着させることが困難なため、チューイーを噛むことにより、マウスピースを適切に装着します。
このチューイーを正しく使用していない場合、マウスピースが歯に密着せず、浮いてしまう可能性があります。
マウスピースを装着する際は、チューイーを噛んでしっかりとフィットさせましょう。

上記を見直してもマウスピースが上手く入らない場合は、治療計画の見直しやマウスピースの再作製が必要なことがあるため、なるべく早く歯科医院に相談してください。

おわりに

矯正治療のトラブルは自宅で解決できる場合もありますが、不安な場合は担当の歯科医師に遠慮なく連絡しましょう。
歯科医師が状況を的確に判断し、個々の状況に合わせた提案をしてくれます。
また、日常生活の工夫や心がけで回避できるトラブルも多くあります。ぜひこのコラムを参考にして治療をスムーズに進め、理想的な歯並びを手に入れてくださいね。

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